第5話 第一寮

「楽しみですね、寮のお家賃いくらでしょうか、ねぇ、あ、え~とお名前何でしたっけ」


 とアクルは笑顔で黒髪の女の子に問い掛けた


「あなた」


 と呆れ顔な黒髪の女の子


「え、何ですか?」


 と無垢な笑顔で返事をした


「あ~~、わかった」


 諦め顔で自分の名前を紹介する事にした


「私は四十 咲樹シジュウ サキです、よろしくね」


「咲樹さんですね、よろしくお願いします」


「で、アクルさん本当に第一寮を借りるつもり」


 アクルは元気の言い声で返事をした


「はい、安いみたいですし」


「あなた」


 可哀想な人を見る顔で、ハンカチを見て自分の涙を拭った


 アクルは咲樹の言葉に気づかず笑顔で


「へ、何か言いました」


「いいえ、何でもないです」


「そうなんですか」


 アクルは気のせいかと不思議そうにしていた


「それより第一寮の記事何で学校のパンフレットの端に小さく書いているのかが問題です、怪しいですわ」


 咲樹は暗い顔をしながらパンフレットを眺めていた、目の前に第一寮が見えてきた


「来てしまった、は~~」


 アクルは第一寮を目にして笑顔で咲樹に言葉を投げ掛けた


「咲樹さん早くいきましょ」


「見ためがボロくない、絶対に怪しい」


 アクルは満面の笑みを、咲樹は暗い顔を浮かべ両極端な顔の二人は第一寮の前で眺めていた


「そこの二人、入口の前で立つな~」


 後ろから男性の声が聞こえた



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る