解説

大伴旅人。

たびびと、じゃなくって、たびと。

名前のせいか、

自由にフラリといなくなりそうなイメージもあります(私だけ?)。



「酒讃歌(さけをほむる歌)十三首」のうちの五首をとりあげてみました。

いかがでしょうか。

いっしょに酒飲みたくなりましたか。



なかなかに 人とあらずは 酒壺に 成りにてしかも 酒に染みなむ



訳:中途半端に人でいないで、酒ツボになりたい。酒に染みよう



はい、酒の入ったつぼになりたいそうです。トンデモ願望ですよね。

完全に酔っぱらってますね。




この世にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも我れはなりなむ

   

訳:

この世さえ楽しく酒が飲めるのならばそれでいい。来世には、虫にも鳥にもなってやろう!(アハハハハ……)



この時代、飲酒は、仏教の戒めのひとつだそうで、飲めば悪道に堕ちる、などと言われていたそうです。生きよ堕ちろ。

そこまでの覚悟で飲みたいか。

恐れ入った。



次回は旅人の息子、万葉集の中心人物(?)大伴家持の歌をとりあげます。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る