集まった行者たち


 近くの国、遥かかなたの遠い国、西の国、東の国、さまざまな国から 行者を名乗る者がやってきました。


 なかには見るからに胡散臭い者もいます。



 しかし 王さまは雨を降りやますために、そして国民に晴れた空をみせてあげたくて、全ての行者を受け入れました。


 行者たちは、まず まじないの用意として、多額の金品を要求してきます。

 一日二日は、雨を降りやませるための祈りを捧げるふりをして、いつの間にやら姿をくらます、そんなペテン師ばかりでした。

 

 それでも王さまは、必ず雨を降りやませてくれる本物の行者が現れると信じて、多額の金品を行者に与え 祈らせました。





 一年が経ちました。


 何人もの行者が祈りを捧げるふりをしながら、姿をくらませました。


 もはや 王さまの我慢も限界でした。


 そんな時、この国に 若い僧侶が訪れたのです。



 

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