熱く、重く、美しく……これぞファンタジー!

異世界アンダルシアを舞台に紡がれる、封神の旅の物語。

熱く力強いプロローグで語られるのは、勇壮な戦いの物語。
『希望の子』フィラ・フィアをはじめとする、封神の旅団の戦い。

それから三千年後――絵心師の少年フィレルがおかした禁忌をきっかけに、封神の旅は再び動き出します!

この作品からはとにかく作品への愛情が伝わってきます。
熱く勇壮で、それでいて重い物語。綿密に構成されたプロット。一人一人が生き生きと動いているキャラクター。細部まで作りこまれた世界観に、臨場感に満ちた戦闘描写に、胸に迫ってくるような心情描写。どこから語ればいいのかわからないほど、とにかく魅力的です!
少なくとも、私の好みにはドストライクで突き刺さりました……!

その中でも、特に優れているのはキャラクター造形ではないでしょうか。
一人一人が生き生きと動いていて、本当に命が吹き込まれているかのようで……フィレルくんやフィラ・フィアさんといった新生封神旅団だけではなく、行く先々で出会う人々や、封印対象である神々にまで一人一人の物語があり、キャラクターが生きているとはこういうことなのだな、と強く感じました。

ここまで面白い本格ファンタジーは稀有です……!
是が非でもと書いて是非ッ! ご一読くださいませ!

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