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それは


檻の中に囚われているようだと そいつは言った


カミサマしか知り得ぬ罪状 真実罰にも近い



「……それは誰?」


「あれがいなけりゃお前も擬人なんてしなかっただろう」



切菜の知らない会話の中で


そっと持ちかけられる取引



“憎むなら教えてやろう”と




僕の生


かくされた外界に窮屈な印象


小箱の中の青い蝶


枯れそうな夏の木



ああ、ひとがたなんてなかったら?



なかったら———


こんな憎らしくも綺麗なもの、知らなかったんだろう



「憎むよ」



「憎いから」





「何より愛しい」





何一つ 蒼い輪には還したくないんだ


こんなに不格好な最期でも


彼女の影は僕に愛しく残って消えない



なんなら愛してみせようか、運命?



そいつはおかしそうにして


それなら必要のない名前だとか言って


運命の姿をもう一度潜める

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