第3話 次は~秋葉原~、秋葉原です。

『電車の上り下りは、日本の中心、皇居に向かうか離れるかで判断される』


 当然、皇居に近づく進路は上り、反対に離れる進路は下りとなる。

 故に、皇居を中心に周囲をぐるぐる回り続ける山手線や、高速の環状線には上り下りが無く、内回り、外回りで進行方向を表している。

 日本の道路は左側通行であり、これは電車にも適用されている。

 つまり、円の外を走る外回りが時計回り、円の内を走る内回りが反時計回りとなる。


例 北の上野から東の東京を目指すなら外回り。

  西の新宿を目指すなら内回り


 私は地理感が弱く、よく迷子になる。

 そんな時には、いつだって、上り電車に乗ってさえいれば、確実に家に着く天皇を羨ましく思ったりもする。

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