【時代劇】令和ノ冒険活劇

タチマチP

壱話:令和ゆうちゅうぶ物語

 時は令和、世は大"いんたぁねっと"時代でございます。


 この時代には、ゆうちゅうぶという名のお座敷で、ゆぅちゅうばぁという芸者たちが、人々の余を楽しませる者として存在していたそうな。


「はるきちゃんねるさん、最近のどうがさいせいすうはいかがですかな?」

「いやはや、不景気なもので。釣りを嗜むちゃんねるへと変えてみたのですが、他の芸者があまりにも人気すぎましてね」

「わっちも、さいせいすうが二千といかなくなってしまいましたよ」


「あぁ、それは残念ですね。こうこくしゅうにゅうも乏しいでしょう」

「はした金では、あどびのさぶすくりぷしょん代を払うこともできませぬ。芸者がどうがを作るには銭がかかるものですのに」

「互いに不景気でございますな」


 ゆうちゅうぶは限られた芸者のみが高貴な舞台で舞うことができる過酷な世界でございます。

 頂上に君臨するゆうちゅうばぁは、小僮(しょうどう)どもの人気が高く、大判小判を稼ぐなんてなんのその。

 稼いだ銭で、たわぁまんしょんなる城へと移住して、高貴な暮らしをしているそうな。


 そんな芸者に憧れて、小僮(しょうどう)どもはゆうちゅうばぁを目指す者たちで溢れかえっている模様で、畑仕事の人手不足が深刻化している。

 年貢が厳しいのは江戸時代も令和も変わりませぬゆえ、芸者で高みを求めるさまは、むしろ当然と言えようか。


 バチバチッ…! バチバチバチッ…!!


 おっと、今日もちゃんねる登録といいねを増やすべく、あっちむいてほいで負けたら罰げぇむで爆竹を撃つ芸をする若人が二人。


 はてさて、令和の時代は今日も平和でございます。

 私の語り部も、ここまでにしておきましょうか。

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