時間と場所が違うだけで

昭和の時代の初期、日本列島の本州から離れた日本の領土で、たくさんの命が散っていった。

この作品の舞台となった島では、平成を終えようとしている今でも、当時の爪あとが此処かしこに見られ、自衛隊の方々が入島した際は、戦争時の遺物・遺品が見つかるという。

島を出るとき自衛隊の面々は、砂のひと粒も持ち帰らないように入念にチェックするのだと聞いたことがあります。

願わくば…
彼らの御霊が故郷にたどり着けるように。

そして、かの地であったできごとを語り継げるように。

そんな願いを感ぜずにはいられない作品のでした。

過去と現在の描写とセリフが、状況をよく表し、読み応えのある作品に仕上がっていると感じました。