No.4 編入生 中

-もしもーし!もう着いたよ〜-



-今行くから待っててぇ-


-りょうかーい!-



ガチャ


「やぁ、おはよ青空」


「おっはよ!裕!」


「ねぇ、青空?その隣の人は誰だい?」

「もしかして……彼女!?チッ先を越されたか……!」



「違うよ!?今後うちで預かることになったイセリア・パートマスさん」

「なんかねぇ、俺と同じく突然能力が現れたんだと。そんで、俺の母さんが面倒見ながら能力の安定度とか、体調面とか、色々見るんだってさ」



まぁ作り話なんだけどな!

イセリアには人間らしく行きてもらうために、人間として戸籍も登録したし、そもそも自分がオートマタだから、人間とは違うからなんて考えを捨ててもらうために、裕にも嘘をついた。




悪いとは思ってるんだよ!

でもイセリアには、創造主として、人間らしさを磨いて欲しいんだよ!

まぁこんな感じでイセリアにお願いしたら、OKしてくれた。

マジで感謝します。イセリアさん!



そんなわけで、裕に言ったのは全部作り話!

今日の朝にイセリアと話し合って決めたんだ!




「そうゆうわけです。裕さん今後ともよろしくお願いします」

「ちなみに私は、青空さんと裕さんと同じ8組に、編入させていただくことになっています」



「ねぇパートマスさん?」



「イセリアで結構ですよ?裕さん」



「OKじゃぁイセリア、その敬語はポリシーか何か?」



「そうですね。これはポリシーというか、私はこうゆうキャラなのです」



「わかった。じゃぁいっか」

「とりあえず学校いこ?」



「行くついでにコンビニ寄らせてくれ」

「学校内のでいいけど、あれ朝と放課後しかいけねぇんだよなぁ」



「いいよ〜。それならなおさら急ごうか!」



「あいよぉ」




イセリアのなびく青白い髪が、綺麗だなぁと考えているうちに、学校についていた。

学校内のコンビニは、正門を入って少し行ったところにある。



コンビニに着くと、まず自分のお昼ご飯を買い揃え、イセリアにお金を渡し、ガートを買った。



「結局青空は、コンビニに何買いにきたの?」



「俺のお昼だよ?」

「入学式が終わってすぐ、六時間もやるとかおかしいだろ!?」

「そのせいでお昼作り忘れちゃったんだよぉ」



「おっちょこちょいだなぁ」

「ほら、まだ時間はあるけど教室いこ!」



「あ、シャー芯切らしてるの忘れてた。すまん先行っててくれ」



「私は文房具がないので買ってまいります」



「そっか、わかった。じゃぁ先に行ってるよ」

「遅れないようにねぇ」



「はいよぉ」



まぁシャー芯がないのは嘘だし、イセリアの文房具がないのだって嘘だ。


「さすがイセリア。わかってるねぇ」



「マス、青空さんの考えそうなことなんてわかります」



「今マスターって言いかけなかった?」



「そんなことありません」



イセリアがそっぽを向いてる

十中八九嘘だろうが、俺はあえてそれを深入りしなかった。

友達にならこうするよね?普通。



「まぁいいや、カード出して?」

「能力見るよ」



普通のオートマタには能力は備わっていない。

なぜなら人ならば、親が片方能力者なら、子供は能力者になるが、オートマタは機械なのだ。能力を持つはずがない。


ただし例外もある。

そう、[フリーク]だ。

俺が落ちた地中には、能力を4人分の与えられだけの大きな[フリーク]があったんだ。

俺は、その[フリーク]を使い、イセリアに能力を与えた。



その能力は………


イセリア

ホルダー

・能力-圧縮



「圧縮かぁ」

「ようわからん」

「まぁ家に帰ってから詳細は聞くよ」



「わかりました」



「じゃぁ行きますか」




俺とイセリアは校舎内に一緒に入ったが、教室までは一緒ではなかった。

なんでも、編入生への説明が別であるらしい。


はぁできることなら一緒に行きたかったなぁ。





「それでは編入生紹介するぞ〜」

「男子ども!喜べ!女子だぞ!?」


ウォォォォォ!


「それも美少女だっ!」


イェェェェ!

この際お近づきになるぞ!


まだ顔も見てねえってのに、盛り上がってんなぁ

まぁ、超絶美少女なのは認めよう。

お前ら惚れるなよ?ってレベルだから。まじで



ガラガラ


「編入生のイセリア・パートマスさんだ」

「では、パートマスさん自己紹介を」



「ご紹介に預かりました。イセリア・パートマスです。皆さんよろしくお願いします」

「至らぬ点が多いかと思いますが、どうか優しく接してください」



ウォォォォォ!

くそかわいいじゃねえか!

俺と付き合ってくれ〜!


外野がうるせぇなぁ

まぁイセリアには、ちゃんと俺が認めた人ならいいって言ってあるから、あとは自由にやるだろう。


「パートマスさんは、北里の隣な」

「北里よ、色々教えてやってくれ」



「ほぉーい、わかりましたぁ」



ちなみに俺の席は廊下に一番近い席の左隣だ。イセリアは俺の右隣。



「よろしくお願いしますね?」

「マスター」



耳元でマスターって囁かないで!?

とろけるよ?

死んじゃうよ?



「はいはい、よろしくされまーす」


やっぱりイセリアは人気者になったよ!

俺の見込みどうりだったな!

あの歓声聞けばわかるだろ!

もう学園のマドンナなんて夢じゃないな

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