第2話 日本を変えるということ

 果たして、日本を変えることが出来るのか?と思う人も多いだろう。そんなもの政治家に任せとけば良いんだと思っているかもしれない。


 では、日本を変えるということはどういうことかと言えば、日本人を変えるということだ。従って、政治家には出来ない所業となる。つまり、政治で日本は変わらないのだ。だから、政治に期待している人がいたら諦めるのが賢明だと思う。


 では、どうやって日本人を変えるかと言えば、それは教育でしかないのだ。現在、教育は政府が行っている。日本人を変えたくない政府は、この教育体制を断固守るのだ。


 これを壊したくて「学校で勉強するからバカになる」という衝撃的なタイトルの本を書いたが、今のところ殆ど売れていない^^;


 日本人の多くは、学校で勉強すれば賢くなると信じている。この学業信仰の強さを壊すのは非常に難しいと思う。しかし、優秀と言われる大人たちが何をやっているか知っているはずなのだ。


 でも、それは一部の変な人間であると思っているのだろうか?


 別に私が枚挙するまでもなく、今やこの世界は小学生かと思われる大人が身の回りに沢山いるのではないだろうか?


 歩きスマホで他人とぶつかったり、周りの音が聞こえないイヤホンを付けて歩いたり、自分さえ良ければという子どもみたいな大人ばかりである。


 そんな大人を嘆く人もいるかもしれないが、嘆くことすら無駄なくらい酷いありさまと言えるのではないかと思う。この状況をして、学校教育が間違っていたと思う人も少なくないが、大抵は甘やかせるからそうなるんだという事になる。


 しかし、厳しく育てられた年寄りはどうかと言えば、更に酷い有様ではないだろうか?キレる年寄りという言葉を耳にするようになったのは、年寄りに入った身として悲しい限りである。


 そこで、みなさんには少し考えて欲しいと思う。


 こういう世の中にしたのは誰のせいなのか?


 結果には必ず原因というモノがある。こういう状況に陥るからには、そうなる理由があるのです。私はそれを学校教育と断定したわけです。これだけ、広範囲にわたって酷い状況をもたらせるのは個人の力とは考えにくい。


 全国津々浦々にあるものしか為せない所業だと思うわけです。


 でも、学校教育を変えることは出来ないのです。明治五年の学制交付から始まる伝統という錘が学校教育を変えさせない。だから、我々が拒否するしか道はない。


 国民主導で新たな教育システムを作っていくしかないのです。今や学校はイジメの温床です。こどもたちにとって健全な育成環境ではないと思います。


 健全とは、その子の有りのままに生きれる環境を言います。その子の資質に沿った成長環境が健全な教育環境だと思います。だから、基本はマンツーマンの教育が必要なんです。


 そして、それが出来るのは「親」ではないかと思います。新たな教育システムとは「親が子を育てるシステム」になるわけです。そんなことしてたら仕事できないと思う人もいるかもしれませんが、我々人間にとって最も大事なのは、我が子を健全に育てることではないでしょうか?


 きっと、その為に命がけで一生懸命働いている。だけど、その思いは政府主導の学校教育で木っ端微塵に吹き飛ばされてしまうのです。だって、そんな非効率な教育は出来ないし、そんな教育をする気もないから^^;


 そうなんです!政府は鼻から、主権者たる国民を育ている気はない。一山いくらの労働機械を作り、国家の言う通りに死ぬまで働く機械=奴隷を作るだけなのです。


 そうやって国家を維持するのが学校教育の真の目的なのです。


 さて、今の世の中どうなっていますか?私の言うことは奇想天外で嘘八百でしょうか?


 人々は、劣悪な環境で命を削って働かされ、働けなくなると貧しい環境で病気になって孤独死をする。そういう状況に置かれている人が大勢いるのではありませんか?


 一生懸命勉強しなかった人が悪いんだとか、我慢強く働かなかったからそうなるんだとか、そういう状況を個人の資質にすり替えることがされますが、それにしても多過ぎではありませんか?


 少子高齢化によって年金制度は維持できなくなり、支給年齢を引き下げ死ぬまで働かせようとする。女性活躍と称して社会に女性を出すことで足りない労働力を補うことしか考えず、女性が仕事をすることで家庭が壊れ、こどもたちに安らぎはなくなっていることでしょう。


 国民の幸福なんか全く考慮されていないのです。改めて言葉にしなくても多くの主権者と呼ばれる国民はそう感じているのではありませんか?


 いや、もはや幸福なんて意味を持たない。ただただ日々働いて好きな事だけして生きていければいいやっていう人で溢れているのかもしれません。そのことを否定する気はありませんが、ふと冷静になった時に不安に襲われるのではないかと思うのです。


 そこで、是非、そうした状況をもたらせたものは何なのか?を考えて頂きたいと思うわけです。そして、万一私と同じような結論に達する人がいたら、新しい教育システムを一緒に作ってもらいたいと思うわけです。あるいは、既にそういう試みが為されているのなら、どんな感じか教えて欲しいと思うのです。


 別に先進的なことをやろうとするのではありません。むしろ、これまでの効率重視を否定し、多様な人間を尊重する方向に戻すべきだと思うのです。モノを生産するためには効率重視が最適ですが、人を育てるのにそれは適さないと思うから。


 もし、そういう教育システムが国民主導で出来れば、間違いなく日本は素敵に変わっていくと思います。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る