第5話~青い空を何度も見上げては願った先の未来には~

実は

ママは

夢ちゃんが産まれた後

お医者さんに宣言されたことがありました。


何らかの原因で

「もう次の赤ちゃんは難しいですね。」

とお医者さんに言われていたのです。


それでもママはパパとの夢を叶えたくて

夢ちゃんが、一生一人っ子なのは可哀想

私達、両親がいなくなったら夢ちゃんは

ひとりぼっちになってしまう。


これから夢ちゃんが大人になって

望む道を歩いていて迷った時

助け合える弟か妹に出逢わせてあげたい!


ママの決意は固く

いつしか青い空を見上げる度


想くんが青い空の上から

見ててくれているような気がして

お願いをするようになりました。


「ねぇ?想くん、想くんはどう思う?

夢ちゃんに想くんみたいな弟か妹が

ほしいとパパと話しているの


ねぇ?想くんもう一度

女の子でも男の子でもいいから

パパとママのところに

生まれ変わって来てくれないかなぁ?」


そして

もし想くんもおんなじ気持ちなら神様に

聞いてみてくれないかなぁ?


もうそこには泣いてばかりの

ママはいませんでした。


なぜなら青い空を見上げれば

いつでも想くんを

感じることができたからです。


季節がいくつか変わっても

ママは青い空を見上げる度

想くんにお願いを続けたある日


何とママのお腹に新しい命が

宿っていることがわかったのです!


パパとママは、嬉しくて嬉しくて

心の底から大喜び!

お医者さんはびっくり仰天!


お家に帰ってきたパパとママは

すぐにタンスの上にある

想くんの写真のところへ駆け寄りに

想くんに伝えました!


想くん

赤ちゃんがお腹に来てくれたんだよ。

きっと想くんも神様にたくさん

お願いしてくれたんだよね?

ありがとうね!


パパとママは

想くんと夢ちゃんとお腹の子を

同じきょうだいとして

ずっと大切に育てていくからね。


想くんと約束したのです。


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