第11話:道山村の特産品探し1

 加藤村長は、クレソンの成功に気をよくして、次に、役場に特産品科という

3人のグループ・山下珠子、植田雅彦、斉藤義秀でプロジェクトチームを組んで

で地元特産品の探査を始めた。報告会と、検討会を兼ねて、毎日、午後4時から

、1時間ほど、会議を開いた。


 2月18日の会議で、道山川のきれいな水を使ったものとして、豆腐、

うどん、そば、などが注目商品として上がった。その他、特産品で浮かぶ

イメージとして、何があるかと議論して、果物、野菜、肉類など、

道の駅で売れるものを探し出すように指示し、次週の月曜日までに果物を

中心に調べることになった。


 2月25日の会議では、地場の果物として、ブルーベリー、青根のリンゴ

、月夜野のゆずが話題に上がり、この3種類とも、どうやって、売り出すか

、果物そのまま、意外に何かアイディアはないかと、象徴が言うと、山下珠子

がフルーツと言えば、ジャムが浮かび、3品ともジャムに適してると言い、

レストラン道山で、試験的にジャムを作ってくるとなった。そこでジャムや

クレソンソースの大量生産を考えると、製造装置が必要になるので、機械に

強い人が欲しいと山下珠子が言った。すると加藤村長が弟が加藤工務店で、

何でも屋として、建築、工事、機械整備に強いというと、是非、このチーム

に入れて欲しいと言われたので、連絡してみると約束した。


 その晩に、直接、加藤末吉に月曜日午後16時からの会議に出て欲しいと

言うと、わかったと言い、役場で名産品を探していて、いくつか候補が挙がり

、商品化するときには製造装置が必要で機械に強い人が欲しいと言われ、

手伝って欲しいというと、何でも屋みたいな仕事だから、相談にのる位は

出来ると言った。


 3月25日、16時から1時間の会議に参加を了解してもらった。

 1982年3月25日、16時に、いつものメンバーに村長の弟の加藤末吉を

入れて、4人のスタッフで会議が始まり、山下珠子が、ブルーベリージャム

、リンゴジャム、ゆずジャムを試作してきた。食パンも買って来て、トースト、

焼かない食パンに直接つけてみると、おいしいので、売っていく事になった。


 どういう風に製造していくか、検討し始めると、とりあえず、道の駅で

、大型ミキサーを3台買って、ブルーベリー、リンゴ、ゆずジャムを

作ってみて、売れ行きみて、製造量を決めたら良いと言う事になった。


 次回は、この地域の畜産農家の豚を使った商品を考えて欲しいと村長が

各自に宿題を出した。この話を聞いていた、加藤末吉が昔から作られてる

味噌も、面白いのではないかと提案した。役場が主導して行く商品は、

手軽に地元の特産物を使った商品と言うことになるから、簡単に製造できる

というのが1つのポイントだと、村長が言った。


 村の中で、村の特産品を売ることについて、村役場に届けてもらえば、

許可する様にしていた、レストラン道山でも、洋食を中心にやってきたので

、パンにつけるために、ブルーベリージャム、リンゴジャム、ゆずジャム

の販売許可を役場に届けて、ジャムにブランデーを入れたり、シナモン、

バニラを添加して小瓶50gでレストランで販売すると、近隣の八王子

相模原、厚木の若い人を中心に口コミで、広まり、土日に、バイク、

自転車でツーリングに来る若者で、売り切れる日が増えた。

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