読み終えた後、誰にあった感情かを考えてみると…?

 淡々と語られている、中学受験を控えた児童と、様々な偶然があって遭遇した男との悶着は、成る程、題名と重なり様々に考えさせられます。

 題名の「好奇心」とは主人公の性格を指しているだけとは思えないからです。

 男の素性は?

 何を思っての行動だったか?

 詳しく語られないそれらは、読者の側の好奇心も刺激されます。

 書こうと思えばいくらでも描写できるにも関わらず、こちらの好奇心を刺激する程度に抑えて、なおかつ話の筋が通る筆致…流石の一言です。

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