「また会いに来たよ」

ハルヤマチコ

1.あれから

出会ったのは私が高校生、ゆきが中学生の頃。

当時はガラケー全盛期。SNSをやろうものなら携帯がパソコンかの二択の時代だった。


と言っても今流行りのものがあるわけではなく、今は廃れた(?)チャットが流行っていた頃、そこで出会った。


寂しそうにしていた彼女に、マル秘(今で言うDMみたいな感じ?)で「どうしたの?大丈夫?よかったら、茶(チャット)以外で仲良くなって話そうよ」

とメアドや携番を教えたことから始まる。



"今日はね、彼氏が出来たんよー!"

"おめっとー!こっちは文化祭だったよ〜"

と言った具合に。


程なくして、文通もするようになったり。

いつでも連絡は取れるだろう、という奢りもあり、話すことも少なくなっていた。


高校を卒業する頃には連絡も途切れ、大事にしていたはずのゆきのことを忘れてしまったまま、大学生になり、わたわたとした生活を送るようになっていた。

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