閑話 仁科沙織と詩織のひとりごと


仁科沙織、それが私の名前。

私と妹の詩織は一卵性双生児の双子だ。


妹の詩織は、おっとりとしていてどこか儚げな印象のある可愛い女の子。

それに引き換え私は小さい頃から男の子みたいって言われるくらいガサツな性格をしている。

成績も詩織は学年でもトップクラス、私は中の下くらい。

はぁ同じ顔なのにこうも違うのはなんでなのかなぁ?


それでも私達は2人揃って難関校の大藤大附属に合格することが出来た。

いやぁ詩織はまだしも私は本当奇跡に近いと思うよ。


驚いた事に高校に入って詩織と同じクラスになった上に幼馴染の三宮駿悟とも同じクラスになった。


駿は小さくて童顔だからまだ中学生みたいでなんだかおかしかった。それでその駿と話していた男子が結構なイケメンだったんだ。

一ノ瀬眠都って名前で変わった名前なんですぐに覚えれた。

ミントは気さくなヤツで妙に気があうんだ。駿とはまた別の意味で仲良くしていけそうなヤツだ。


クラスの女子たちの中にはミントの事を狙っている子も結構いるみたいなんだけどミントはそんなことには興味がないみたいだ。

駿がちらっと言っていたけどもしかしたら彼女がいるのかもしれないな。


まぁそんなこんなで私の高校生活はスタートしたわけだ。

あとは留年だけしなけりゃ何とかなるでしょ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



私は仁科詩織。

姉の沙織とは一卵性双生児として生まれてきた。


姉の沙織は小さい頃から活発で誰とだって仲良くなれる女の子でした。

でも私は人見知りが激しくて中々友達もできなくて姉の後ろに隠れてばかりでした。

そんな私を姉はいつも気にしてくれて遊びに行くときもいつも一緒に連れて行ってくれました。


高校進学の時に姉も同じ高校を受験するって聞いたときには本当に嬉しかった。でも姉の学力ではギリギリでしたので私はつきっきりで受験勉強の手伝いをしました。

結果2人で無事合格出来たときは飛び上がって喜んだものです。


高校も姉と同じクラスになれましたし幼馴染の三宮駿悟君とも同じクラスでした。


その駿悟君のお友達の一ノ瀬眠都君は姉とすっかり意気投合したみたいです。

まるで以前からの友達のようで見ている私も楽しくなるほどです。


駿悟君もミント君と仲良くしていますし私も仲良くさせてもらっています。


あまりに楽しそうなので姉にミント君とお付き合いするのかと聞いてみたところどうやらミント君にはお付き合いしている方がいるんじゃないかと言っていました。

何故だか少し胸の辺りがチクリとしましたが気のせいだと思うことにしました。


初めての試験で姉の点数がかなり低かったので今は姉の勉強につきっきりです。受験の時のように。

全く世話のかかる姉なんですから。


高校生活も始まったばかりですが楽しくなりそうな予感がしますし楽しくしたいです。






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