ケントの家族について(第49話読破推奨)


 さて、ケントの家族です。

 ケント×4です。ケントを合わせると、ケント5(ファイブ)です。音楽グループみたいな名前ですね(そんなことはない)。


 さて、ケントの家族です(二回目)。

 構成は、以下の通りです。


父:クリストファー

母(義母):エリス

ケント:本人

妹(双子の姉):セシリア(エリスの子)

弟(双子の弟):チェスター(エリスの子)


 ここで皆様、ご注目下さい。どれくらいの方が気付いて下さったでしょうか。



 この家族構成と血縁関係、前世のケントの家族関係と全く同じなのです。



 ケントの前世の家族は、ちらっとしか構成書いていなかったので、どうかなーと思いつつ(双子、っていうのは書いていなかったかも)。

 これは完全に狙いました。対比です。

 ちなみに、カイリの方も全く同じ家族構成だったりします(ちちははカイリ)。


 ケントの家族は最初、ここまではっちゃけた感じで書くつもりはありませんでした。

 ですが、ケントは前世でもかなりきつい環境だったのと、現世でも幼い頃はかなり酷い状況だったので。

 それを吹っ飛ばすくらい明るい家族が良いと思って、思い切り振り切ったら、見事にケントが四人になりました。何故でしょうか。おかしいですね。

 でも、おかげでケントが幸せそうなので、良かったです。作者としては結構ホッとしております。


 名前に関しては、全員フィーリングで決めました。ザ・適当ここに極まれり。


 爵位に関しては、「公爵」と「侯爵」で迷いましたが、最終的には「侯爵」にしました。成り上がり、では無いですが、それに近いものがあるので、あまり上げ過ぎるのもな、という理由です。


 ただ、この世界。後にも説明が出てくる……かもしれませんが、結構爵位等が面倒だったりします。ケントの家族話から少し脱線します。

 この世界、というよりはフュリーシアという国では、以下の様に序列が定められています。


一番偉い:教皇

次に偉い(かもしれない):枢機卿


 後は、「公爵→侯爵→伯爵……」と続いていく様に思えます、が。



 ここで面倒なのは、「聖歌騎士」という存在です。



 何と、同じ「公爵」でも、聖歌騎士かそうでないかで、序列が違います。

 つまり、聖歌騎士の「公爵」の方が、教会騎士または一般人の「公爵」よりも上なのです。これは、家族(直系)に誰か一人でも聖歌騎士がいれば成立します(とは言え、家族の誰かが聖歌騎士でも、当人が教会騎士だと下に見られがちですが)。

 爵位を持つ聖歌騎士は、爵位順に序列が決まります。


 ややこしいのは、例えば――聖歌騎士の「男爵」は、教会騎士または一般人の「公爵」よりも優位だということです。

 故に、聖歌騎士の爵位の方が優位で、ただの爵位持ちは聖歌騎士よりは序列が下、ということになります。



 何てややこしいのでしょう(お前がそうしたんだ)。



 つまり、聖歌騎士で、かつ侯爵であるケントの家は、枢機卿の次の次に偉いということになります。

 こう考えると、かなり上なんですよね、この家系。それはケントもおべっか使われまくります。


 ちなみに、爵位無し(平民)の聖歌騎士は、一般人の「侯爵」レベルくらい、と考えて頂ければ(「公爵」でないところが肝)。

 やはり、聖歌騎士でも平民だとそれなりに下がる様です。

 それでも、普通の「侯爵」レベルなので、かなり上ではありますが。


 ちなみに、王族はちょっと複雑なので、割愛します。

 その内明かされることでしょう。



 ケントの家族に戻ります。

 彼らは、心の底からケントのことを愛しています。双子もブラコンで、帰って来てはしょっちゅう抱き付いて、離れようとしません。

 ケントは転生したばかりの頃は、前世の記憶だけではなく、虐待の記憶も相まって家族に不信感しか抱いていませんでしたが。


 父であるクリスが、すぐさまケントを助けるために動いてくれたこと。

 母であるエリスが、諦めずに毎日毎日笑顔で語りかけてくれたこと。

 生まれたばかりの双子が、ケントを見ると泣きやんで笑うこと。


 そんな家族に囲まれて、次第にケントの頑なだった心も雪解けを迎えました。家族というものを初めて好きになりました。

 彼にとって、この家族は現世に差し込んだ大きな光だったと思います。


 カイリは転生して来ないかもと諦めていた彼にとっては、唯一の救いだったはずです。


 カイリが転生し、ケントの目的が未だに不透明な今。

 どんな風に彼が、この先を歩いて行くのか。


 きっと、この家族の存在も大きな力となるでしょう。


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