第23話 絶望と裏切り

二人が食堂に着くと、その場の全員の視線が集まった。

水沼は目の下にクマを浮かべ、九城は髪がいつものようにはまとまっていなかった。

 顔の青い京也は二人を見て、目を大きく見開いた。

「西川ッ!」

 五十嵐は椅子を倒し走る。扉の前にいた二人を抜け、扉を叩き開ける。

扉の向こうには執事が立っていた。そんなことは目に無く、西川の部屋に向かう。

 食堂には静寂が訪れた。


 執事が食堂に足を踏み入れると時間が動き出した。

 葉山と南雲は席に座る。

 執事がそれを見計らい、告げる。

「昨晩は無事、人狼の襲撃から全員生き延びることが出来ました」

それと同時に、

「西川ああああああ!」

 五十嵐の叫び声が、屋敷中を響かせた。

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