レッド・バレット

生きているか死んでいるかもわからない僕らは

掌の中に広がる世界に棲みついて

嘘にまみれた貼紙を身体中に纏って歩く

横断歩道ですれ違った誰かの腹を意味もなく刺すし

幸せそうな女の子の脳天を撃ち抜いてみたりもする


リアルな世界から幽体離脱をした僕らは

転がる死体に目もくれず今日を生きる

透明の人混みの中を泳ぐ僕も

レーザーサイトに照らされ真っ赤に染まる


簡単に殺し殺される僕らは

銃を構えて生きる

だから僕も泣いてるあの子に銃口を向けよう

引き金を引いたら

ポンと綺麗な花が飛び出るやつを


だぶん見向きもされないけど

もしかしたら

もしかしたらあの子がわらってくれる


赤いハートを弾倉に込めて

今日は誰に届けようか

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