美味なる桃の本当の味は

 どこかつっこみたくなる幻想的で奇天烈な展開といい、あとで明かされる事実といい、本物の中国の民話を読んでいるような気持ちになる作品でした。大学図書館で読んだ中国の古典の民話とかも、こんな感じでしたなあ……何故そんなものを持って帰ったのか……。
 あっさりした文体と展開なので、少々盛り上がりに欠けると言えばそうなのですが、それがかえって民話らしいと思いますし、その意味では過不足がないのではないでしょうか。

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