第30話 空気を読む

空気を読むという言葉がある。

大嫌いな言葉だ。


私の意にそぐわない事柄は癇癪を起すことが子どもの頃から多かった。

泣き喚いて、過呼吸になって、周りから引かれる。


それでもやめられなかった。

輪を乱すことをやめられない。

やめたいとも思わない。


そう、不思議なのだがやめたいと思わないのだ。


輪を乱したい。

空気を読みたくない。

できない。


それが私の人生に暗い影を落としているのだが、それでもやめられない。

空気を読んでしまったら後悔する、と思っている。


だからやめられない。

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