第17話 『幸運の女神』

「今まで幸運ツキがなかったのは、秩父ちちぶ乃宮クリスと出逢であうためだよ!!」


「え……」多羅尾はいぶかしげに眉をひそめた。


「クリスは、まさにボクに取って『幸運の女神』なンだ……」

 ボクはクリスの肩を抱き寄せ微笑んだ。

 あの日から止まっていた時間が動き出したみたいだ。


 彼女も苦笑いを浮かべた。

「実は、私…、男の人が苦手なんです……」


「え…!?」抱き寄せた手をパッと離した。

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