新たな神の降臨

 あの何もかもが変わった大爆発より一週間、やっとこの地に神が降臨されるようだ。今もなお続く神からの試練により、この地に住まうものは次々と謎の病に倒れている。魔法を使った治療を行ってはいるが、直した傍からまた謎の症状は起こってしまっている。

 そんな中、生と死の支配者アインズ・ウール・ゴウン・ナザリック=グレンデラ・スズキ=モモンガ=サトル様が降臨された。


 あー、ニュークリアフレイム・・・、現実で使うとえげつないな・・・。

 俺は護衛としてついて来ているルベドに声を掛けた。

「ルベドこの地の浄化を。」

「わかった。サンクチュアリ。」


 神様が降臨されると、この地は瞬く間に浄化された。どうやら私たちは許されたようだ。


「聞け!守護領域スレインに住まう民たちよ!我が名はアインズ・ウール・ゴウン・ナザリック=グレンデラ・スズキ=モモンガ=サトル!これよりお前たちの上に立つものである。この地はこれより私の名の下に、お前たち自身が統治し発展させる権利を与える。この意味を努々ゆめゆめ忘れるな!」


 スレインの住民たちは皆頭を垂れて新たな神に祈りを捧げていた。


 以降神都と呼ばれていた場所は、魔都スレインと呼ばれるようになり。守護領域スレインの首都として機能するようになった。

 また、復興の為にアンデッドやゴーレム等を始めとする、睡眠不要の存在が魔都スレイン各所に配置され、瞬く間に復興が終了する。

 その後、守護領域スレインは各国に対して正式な文書を送り、新たな神アインズ・ウール・ゴウン・ナザリック=グレンデラ・スズキ=モモンガ=サトル様の下、あらゆる知的生命体との融和政策に切り替えることを公表するのだった。

 この政策転換によりエルフ王国との間に停戦を打診したり、竜王国に攻めてきているビーストマン達へと使者を送るなど、精力的に活動をし始めるのだった。

 しかし、これらの行動はともに上手くいってるとは言い難く、守護領域スレインの上層部は長期に渡り活動を余儀なくされることに対して頭を抱えることになるのであった。


 また、ガゼフの下には同道しているグレンデラ軍より、いち早くこの事が知らされ、ガゼフもまた頭を抱えることになっていた。


「あー、まさかの魔王様降臨かー。楽しめる相手だけどな・・・、ちょっと、嫌。かなり慎重に動かないとな。」

 何処とも知れない拠点となる場所で、その悪魔は独り言ちる。

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