第17話 二人

真理絵とマルセルは、以前マルセルが待機していたビジネスホテルに向かっていた。

今日はクリスマスイブという事で、ラブホテルや、普通のホテルはみんな満室であった。

 唯一、真理絵の家の近所のホテルだけは1室開いていた。

 真理絵とマルセルは、その一室に入ると鍵を閉めた。

そして、どちらからともなく唇を求めた。

 激しいキスであった。

真理絵は、今まで一人と寝た事はあったが、こんなに好きな人ではなかった。

 マルセルの全身から、真理絵を好きだという気持ちが溢れてくる。

真理絵は嬉しかった。

女に生まれてこれほど満たされた事はなかった。

 2人は激しくそして、真理絵にマルセルの舌が入ってきた時、何とも言えない恍惚感が真理絵を襲った。

 「あっ…。」

真理絵が吐息を漏らした。

マルセルは笑みを浮かべると、真理絵の首筋に沿って舌を這わせた。

 「は…あ…。」

真理絵が感嘆の声を出す。

もう秘部は、蜜で一杯だった。

 「マルセル…ダメぇ…もう…」

「ダメだよ。真理絵。まだ、イカせない…。」

 マルセルは、そう言うと真理絵を、お姫様抱っこをした。

そして静かにキスをすると、ベッドに連れて行って寝かせた。

 それから、マルセルは真理絵の洋服を静かにはぎ取っていった。

そして、ブラジャーとパンティ一枚になると、彼は自分も洋服を脱いだ。

マルセルの体は逞しく、引き締まっており、その体を静かに真理絵に重ねた。

 彼女のピンクのブラジャーを愛おしく眺めるマルセル。

「恥ずかしいよー。マルセル…」」

真理絵が言う。

「可愛いよ。真理絵…」

そう、言うが早いか、マルセルは、ブラジャーにそっとキスをした。

 そして、たっぷり愛撫し始める、その途端真理絵が喘ぎ声を出す。

シーツを必死で掴み、感じるままにマルセルに体を押し付け、体を震わせる。

 彼は、ブラジャーを静かに取った。

その途端に真理絵の形の良い乳房が露わになった。

 ピンクの乳首だった。

彼はその乳首を転がすと、それを口に含んだ。

 真理絵が体を。仰け反らせる。

彼女は幸せだった。

未だかつてこんな幸せがあっただろうか。

でも彼はこの行為が終わったら、ドイツに帰ってしまう。

言い様のない悲しみと、恍惚感が真理絵を襲った。

マルセルは、ひたすら真理絵の乳房を揉みしだき、乳首に舌を這わせていた。

たちまち真理絵は、乳首を愛撫されただけでオーガズムに達した…

 「マルセル…私…私…もう…」

「真理絵…いいよ…おいで…真理絵…」

 部屋の中間色の光から、白い光が真理絵を襲った。

全身が痙攣した。

貴方のことが死ぬほど好き…愛してる…。

真理絵はその途端空を飛んだ。

 マルセルは、ハアハア言っている、真理絵にキスをすると、今度は静かにパンティを取った。

そして彼女の足を大きく開くと、今度は足に舌を這わせた。

 途端に、真理絵がまた喜びの声を上げる。

マルセルは、真理絵が喜びの声を上げる度に、とても嬉しかった。

愛してる真理絵。

こんなに人を好きになったことは今までなかった。

俺の中で思い切り感じさせてあげる。

マルセルはそう思いながら、足の中心にむかって、ひたすら舌を這わす。

彼女は焦らすマルセルに、早くとせがむ。

しかしマルセルは、なかなか、そこを舐めようとしない。

真理絵の秘部から、多くの蜜がまたもや溢れた

 両方の足をたっぷり、愛撫すると彼は、いよいよ、真理絵の中心の秘部にむかって舌を這わせた。

 「君が経験した事のない、喜びをあげるよ…」

「マルセル…えっ?…はっ…ううんっ…!」

 真理絵が、またシーツを思いっきり握った。

真理絵が叫ぶ、「マルセル…あっ…はあ…。」

 彼女が左の手を伸ばす、彼は、その手を絡ませる。

絡ませながら、真理絵の秘部の蜜を舐めまわす。

下から上へ、彼女はそれと共に声を震わせ、感嘆の声を上げ、2回目のオーガズムに達した…

 ハアハア言いながら、真理絵が力尽きる。

しかし、真理絵は何とか起き上がった。

 「今度は…貴方の番よ…」

真理絵はそう言うと、マルセルの黒いトランクスを、愛おしく擦った。

そして、それを下げると、彼の硬くてそそり立つそれを軽く舐めた。

そして思いっきり、口の中に入れ、舌で転がし始めた。

 途端にマルセルが、喘ぎ始める。

今日だけは、この人は私の恋人…私も彼に喜びをあげたい。

真理絵の動きがドンドン早くなる。

それと共に、それは真理絵の口の中で固く太くなっていく。

マルセルは喘いだ。

俺は、今真理絵に愛撫されている。

何とも言えない、その高揚感が恍惚感に変わるのは遅くはなかった。

 「真理絵!ダメだ!もう…」

「マルセル!いいのよ!イッて!」

 マルセルがそれから真理絵の中で、白い甘い濃いものを口の中で迸らせた。

 真理絵は、生まれて初めてその濃い物を全部飲み干した。

マルセルが、息を切らしながら言った。

 「真理絵!真理絵!」

彼は、真理絵を思いっきり抱き締めた。

その瞳には涙が光っていた。

真理絵もマルセルを思いっきり、抱き締めた。

 「もう!君を離さない!」

マルセルが本心からそう言っているのは、分かっていた。

でも、この人には恋人が居る…真理絵は、ハッキリとは言わなかったが涙が止まらなかった。

 「どうしたの…真理絵?何故、泣いているの?」

「…嬉しいの…嬉しくて…涙が…涙が…止まらない。」

彼女は気持ちとは反対の事を言った。

本当は悲しかった。

ドイツになんて帰らせたくなかった。

それでも真理絵はその事を黙っていた。

もし言ってしまったら、彼は絶対ドイツに帰らず私の許に踏み留まるだろう。

だから言えない…。


マルセルは、そんな真理絵の涙を唇で拭った。

そして、二人は燃え上がるようにキスをする。

唇と唇を重ね、そして舌と舌を絡ませ。

もう、何者をも二人を邪魔する事は出来ない程、愛し合った。

 二人がそうしていると、マルセルの陰部が膨れ上がり、また固くなってきた。

マルセルは意を決したように、真理絵をユックリ寝かせると、ユックリ、しかし優しく囁いた。

 「いくよ、真理絵。」

「…うん…。」

マルセルは、そう言うと真理絵の足を開き始めた。

 彼女は思った。

入れてもらうのは久しぶりだった。

こんな大きなモノが果たして入るのだろうか。

 真理絵は目を瞑った。

すると、次の瞬間…。

ググッと、大きなマルセルの陰部が、ユックリ入ってきた。

真理絵は大声を上げた。

「ああ!」

股の部分が壊れるかと思う程の衝撃が真理絵を襲った。

 「大丈夫?真理絵?…止める…?」

「…いいの…マルセル…続けて…。」

 「分かった…。」

そう言うとマルセルは、真理絵に更に覆い被さり自分の陰部を中に入れ続けた。

 真理絵は、踏ん張った。

そして全部入ると、マルセルは苦しんで息が荒い真理絵に優しくキスをした。

 マルセルがユックリと腰を動かし始める。

真理絵は、あまりの痛さにマルセルの腕を掴んだ。

マルセルが真理絵の手をとり、指と指を絡ませた。

 「マ…ルセ…ル…ああ!好き…大好き…。」

「真理絵…ああ!愛してる!!」

 彼女は目を瞑っていたが、彼の言葉にユックリと目を開けた。

マルセルが私の方を見つめている。

彼は、真理絵が目を開いて自分の方を見ると、彼女の唇を覆った。

すると、真理絵に今までにない感覚が来た。

なんだろうこの感覚は、ああ、まるで海に漂っているみたいだ。

マルセルと二人で海に!海に抱かれているみたいだ。

 彼女は、激しく声を出し、マルセルと呼吸を合わせた。

マルセルも真理絵を愛しいと思った。

マルセルは真理絵を抱きかかえると、そのまま自分は座って、真理絵を持ち上げた。

真理絵の急所にマルセルの陰部が当たる、「はああああーっ!!」マルセルが真理絵にまたキスをした。

真理絵は先程とは比べものにならない程の恍惚感を体験した。

そして、白い光がまた真理絵を覆った。

真理絵はマルセルにキスされながら、3回目のオーガズムにまた達した…。

 真理絵が、マルセルの腕の中で激しく震える。

マルセルは、そんな真理絵を抱きしめ一緒に震えを感じていた。

 「マルセル…私…もう…。」

「ダメだよ真理絵、まだ寝かせないよ。」

そう言うと、マルセルは今度は真理絵をベッドの上で四つん這いにした、そして、たけり狂っている、その荒ぶった自分の陰部を真理絵の中に入れた。

 先程とは、全然違う感覚が真理絵を襲った。

マルセルは、彼女をもっと喜ばせたかった。

だから今度は容赦はしなかった。

 真理絵が狂ったように喘いだ。

マルセルは、真理絵に容赦なく突いた。

彼女の蜜がジワジワと溢れてくる。

マルセルは左の人差し指で、真理絵の膨らんだクリトリスを転がし始めた。

真理絵が更に喘ぐ。

 「ダメええー!マルセル!」

「いいんだ!真理絵!もっと感じて!」

 彼の指の動きが真理絵の花弁を突くのと一緒になってきた。

もう、真理絵は死にそうだった。

喜びの中で果ててしまいそうだった。

それでも、真理絵は何とか踏ん張って耐えた。

すると…真理絵の前に部屋に飾られているクリスマスツリーが見えた。

それが段々と白くなっていく。

「は…ああああっ!!」

再び、真理絵がオーガズムに達したのを、マルセルは真理絵の全身の痙攣で分かった。

それでも、マルセルは突くのを止めなかった。

真理絵は更に昇り詰めて行った。

もう何が何だか分からない、自分がこのままマルセルの中で死んでしまうのではないか。

でも、それでもいいと真理絵は思った。

愛してるマルセル。

もう何もいらない。

貴方が居れば…

 マルセルは、クリトリスを弄るのを止めた。

そして真理絵から自分のモノを抜くと、憔悴状態になっている真理絵をユックリ寝かせ、そして再び自分の硬くなっている陰部を挿入した。

 「マルセル…お願い…もう…イッて…」

真理絵がよがりながら、呟く。

マルセルも、そのつもりだった、もう2人とも2時間くらいこの行為を続けていた。

マルセルは感じていた。

波の音が聞こえる。

真理絵とこのまま、ずっと愛し合っていられたら。

だが、真理絵はもう限界に来ていた。

自分も、もう限界だった。

これで、自分の出来る事は全てやった。

真理絵は満足してくれただろうか、次はマルセルがイク番だった。

 「マルセル…私…私…また…」

「いいよ…真理絵…おいで…一緒にイこう…!」

 2人は固く抱き合った。

そして、お互いの唇を重ねた。

お互いに腰が上下に揺れていた。

激しくピストンを続けるマルセル。

真理絵は何回も白くなる回数が多くなっていった。

 「ああ!イクよ!真理絵!」

「きて!マルセル!」

 その瞬間マルセルは、素早く自分のたけり狂った陰部を真理絵から出した。

 そし、真理絵の体に白い、彼の液体が迸った。

 真理絵が、ハアハア言いながら彼の液体を受けた。

呼吸は荒く、胸が上下に揺れてた。

 マルセルは、その自分の精液を真理絵の体から丁寧に拭き取ると、自分も彼女に体を預けた。

 そして2人とも幸せの中で、果てて眠ってしまった…


どのくらい眠っただろうか。

真理絵が目を覚ました。

すると、マルセルがジッと真理絵のことを見ていた。

 「おはよう。真理絵。」

「マ、マルセル…」

真理絵は顔を赤らめた。

いつから、見て居たのだろう。

マルセルは、とても晴れやかな顔をしていた。

 マルセルは、真理絵が起きる1時間前に起きていた。

そして、色々なことを考えていた。

これからドイツに帰って、ミシェールとどのように話をつけようか、彼はミシェールと別れる事を考えて居た。

 真理絵が聞いた。

「私、どのくらい眠ってた?」

「もう、朝だから8時間くらいかな?」

 「えっ!?」

真理絵は慌てた。

それじゃ、朝帰りって事?

どうしよう、お父さん怒るだろうなー…

 「いい顔して寝てたよ。真理絵歯ぎしりもするんだね…。」

ニヤリとマルセルが笑った。

 「やだ、私歯ぎしりしてた?よだれも垂らしてたのかしら…。」

真理絵が慌てて、鏡を見ようとすると…自分のあられもない姿を見て、またシーツに包まる真理絵。

そして、昨日の事を思い出してみる。

昨日は私、この人に抱かれたのだ。

やだ、私なんてこと…恥ずかしいー…。

 真理絵は赤面した。

すると、その様子を見ていたマルセルがクスクス笑った。

 「真理絵って、可愛いね。俺にあれだけタンカを切るかと思えば、昨日は…凄かったし…。」

 「やだ、私そんなに可笑しかった?」

「素敵だったよ…真理絵…」

 マルセルが囁く。

それから真理絵の肩を寄せ、静かに抱き締めた。

 マルセルは真理絵の髪を撫でると、静かに言った。

 「俺達付き合わないか?」

彼が呟く。

「えーっ!?」

真理絵が驚く。

 「嫌なの?…」

マルセルが真剣な瞳で見つめた。

「それは…」

真理絵は、困惑した。

そりゃあ、マルセルと付き合いたいわよ。

だって、あれほど憧れた人だもの。

しかも、私はマルセルと昨日寝たし。

恋人になる気持ちは十分あるわ。でも…

 「でも…マルセルドイツに帰るんでしょう?ミシェールさんはどうするの?」

 「ドイツには帰るよ。でも、ミシェールとは、別れるつもりだ。」

 真理絵は、混乱した。

もしかして、私の為に?

あんな綺麗な人と別れるの?

 「どうしてミシェールさんと別れるの?あの人だって、貴方のこと愛しているんでしょう?…それとも…上手くいってないの?彼女と…」

 「正直、上手くいってない。俺が他の子と話しているだけで、自殺すると泣き喚くし。正直疲れたんだよ。俺は。」

マルセルが吐き捨てる様に言う。

 「そうなの…」

真理絵はチャンスと思った。

これであんなに憧れた彼の彼女になれるかもしれない。

そんな期待を持った。

しかし…やはり、真理絵には荷が重すぎると思った。

どんなに好きでも、人の恋人を取ってはいけないし、ましてやこの人はドイツのミュージシャンだ。

これからもファンが増えると思われるし、そんなに頻繁に逢えない。

それが一番寂しい事になるだろう…

私はそれに耐えられるだろうか…。

 「マルセル…。貴方のことは好きだけど…やっぱり無理だよ。ドイツと日本じゃ。」

真理絵が、ユックリと言う。

 マルセルが、驚く。

そして、言った。

「じゃ…じゃあ、どうして君は昨日俺に抱かれたの?俺は昨日君が『愛しています。マルセル。』と言ったからだから抱いたんだよ。君は、ドイツに、俺に着いて来てくれないのかい?」

 マルセルに、着いて行く?

そんなこと考えた事もなかった。

私は彼に悲しくてもドイツに帰ってほしいと思っていた。

それが彼の幸せなのだと。

そう考えていた。

着いて行くなんて、一ミリも思った事なかった。


 結局、私はマルセルのことを本当に愛していたのだろうか?

真理絵の心が揺れ動く。

私はマルセルのことを…愛して居たのではなく…同情して居ただけだったのではないか?

 真理絵が黙る。

マルセルも黙った。

そして、真理絵は一言言った。

 「少し…考えさせて…」

真理絵は本当に困っていた。

 「…分かった。急にこんな事を言って、悪かったよ。でも、俺は真理絵。君が好きだ。君が居たから、俺は、色んな事に気が付いた。俺は両親を、憎んでいると思っていた。父さんのせいで、俺の声は出なくなってしまったのだと、本気で考えていた。けれど、全ては俺が両方の母親に愛されていないと、自分に暗示をかけてしまったことから始まっていたんだ。本心では…ヘレナのこともルーザのことも、愛して居たのに。自分でそれを認めようとしなかったのさ。そこで認めてしまったら、俺が俺ではなくなってしまう様な気がして怖かったんだ。その中間で一人もがき苦しんで、一番当たりやすかった、ルドルフのせいにしていたんだ。それが自分で自分の首を絞める結果になってしまい、声が出なくなってしまったんだ。」

「そうだったの…」

真理絵が呟く。

 「それに気づかせてくれたのは真理絵。君だった。」

マルセルは彼女の瞳を見つめた。

 「君が居てくれたから、俺はここまで立ち上がる事が出来た。真理絵が最後まで諦めずに、こんな俺を愛してくれたから、俺は、本当に真理絵。感謝して居るんだよ。言葉では言い表せない程…だから俺は、今日君に、この言葉をプレゼントするよ。」

 それから彼は真理絵の手を取って、こう言ったのだ。

 「俺、ドイツに…サベージパンプキンに帰るよ…」と


 マルセルキスクはドイツに帰った。

哲太に部屋の鍵を渡し、今までのお礼を言い。

そして真理絵には、返事を待っていると一言残し、バーナードが指定した期日ギリギリの年末にドイツ行きのチケットを買って、日本を発った。

 真理絵は、マルセルの乗った飛行機を哲太と、成田の飛行場の見送りデッキで眺めながら、突然の彼の告白に戸惑っていたが、とにかくジックリ考える事に決めた。

 それから1週間後、ミュージックスピリッツの大友真澄が、真理絵の家に電話をかけてきた。

マルセルはジミー達の許に戻ったよ。今日から練習を始めるそうだ、ありがとう…。君のおかげだ…。そう真澄は真理絵に言った。

 三日後、世界同時中継のサベージパンプキンの記者会見の模様がTVで放送された。

一番両端にサベージパンプキンのプロデューサーとマネージャーのドニーが座っており、その隣にジャーマンレコードの社長バーナード。

そしてサベージパンプキンのメンバーが座り、マルセルが真ん中の席で一生懸命ファンに謝罪をしているのが聞こえた。


さて、それから哲太と真理絵がどうなったかというと…

 哲太は年が明けたその日、真理絵に告白したが真理絵はやはり、彼のことはお兄さんとしか思えず、哲太は事実上振られた。

 数日後、彼はアパートを引き払い家に帰った。

彼は、真理絵に振られた事と、彼女とマルセルのあの夜の喧嘩から、自分も父親から逃げていた事を自覚し、もう一度父親と話し合い。

そのうえで、彼が以前からやりたかったコンビニの店長の仕事をする為、社員になった。

彼もまた…自分の進むべき道を、この1か月の間に学び取ったのであった。

 そして、真理絵はというと…。

 ある日、真理絵に一通の手紙が届いた。

それは、マルセルからの別れの手紙だった。

ミシェールと話し合った結果、彼女は自殺未遂を起こし、やはり彼女から離れられないという…。

 真理絵もまた。

マルセルに振られたのだった。

 世の中には、どんなに好きでも一緒になれないカップルが居るのだという事を彼女は泣きながら思い知らされ、そしてまた彼の1ファンに戻る事を真理絵は決心したのだった。

 全ては、最初の頃に戻ったのである…。

 


そして…2年の月日が流れた…。






 

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