[1-05] むんむんする

「すでにクヴァル様とカーラ様にソーヤ様、それと聖騎士ウィス様が中でお待ちになっています」


 案内してもらった部屋の前で、ハンナちゃんは頭を下げた。


(カーラのババアも来てるの。あ〜、最悪ぅ)


 頭の中でレヴィアちゃんの悪態が響く。


 ……この念話っていうの、どうも慣れないわね。


 念話というのは、思念を脳に伝える魔術だ。

 周囲に聞かれることなく、レヴィアちゃんの声が聞こえるからとても便利だ。しかし、鼓膜の裏側から声がするから、妙にくすぐったい感じがするし、私は念話が使えないから一方的に聞かされるだけになってしまう。

 初めの頃はこの念話で随分と悪戯をされたわね。お昼ごろになると(お義母さま、ファミチキが食べたいです)と連呼してきたり。


「ご苦労様。ありがとう」


 案内してくれたハンナちゃんに御礼を言って、部屋の中に入る。

 まず目に飛び込んできたのは、大きな机に広げられた地図だ。その上にはチェスの駒みたいな物が並べられている。その机を4人が囲んでいた。宗谷とクヴァルさん。それに、ウィスさんもいる。それに、体にぴったりとしたドレスを着た黒髪の貴婦人がいた。

 その貴婦人が長い首をかしげて、こちらを見る。


(お義母さま、あれがカーラのババァです!)


 ババァって、まだ若いじゃない。しかも、めちゃくちゃ美人!

 ぱっと見て、三十代だろう。

 ウィスさんほどの長身ではないが、細身ですらりとした体をすっきりとした黒いドレスに身を包んでいる。長い黒髪を胸元に垂らして、白いうなじを見えるようにしているのがとてもエロい。

 一目見れば分かる。この人はベテランだ。ベテランの女だ。

 彼女は自分の魅力も欠点も知り抜いた上で、過不足なく自分を飾りたてていた。

 例えば、強めアイシャドウで印象的な切れ長の目を強調しつつ、暗めのチークがはりぎみの顎のエラをうまく隠している。さらに、ドレスからのぞく背中や二の腕にはうっすらと筋肉がみえる。体型を整えるための筋トレまでしていると見た。

 女としての技術を極めた三十路女。これはエロい。むんむんする!


「あら、お久しぶりねレヴィア。ご機嫌麗しゅう」


 その赤い口紅が動く。


(お義母さま、言ってやってください。ファックと!)

「カーラ様、お久しぶりでございます」


 レヴィアちゃんのやけにアメリカンな悪態(どこで覚えたの?)を無視して、反射的に頭を下げた。

 いやぁ〜、正面から見るとさらにエロい。女としての格が違いすぎます。こちらとら、外見はちんまい小娘で、中身に至っては腐ったおばさんなのよ。


「本当にお久しぶりですね。レヴィア様。……それにしても、驚きました。私を見れば不機嫌な顔をされるものだと、覚悟しておりましたのに」


 う〜ん、反応に困る。

 ちゃんとレヴィアちゃんを演じるなら、確かに「ファック!」の1つでも怒鳴りつけるべきなのかもしれない。だけど、私にそんな度胸はこれっぽちもない。


「そんなことは……。色々とご尽力いただいたと聞いています」


 小さくなって頭を下げる。

 お風呂場でハンナちゃんが言っていた。飛竜のせいでクヴァルさんとカーラさんが大変だったと。


「あら、あらあら。これは驚きましたね」


 カーラさんは口元を手で隠し、目を見開く。


「聖都で洗脳の魔術にでもかけられましたのでしょうか? 無理をしなくても良いのです。一部の貴族には、事もあろうか、この私を時期当主とすべし、としきりに公言する輩もいるようですが……。お兄様の跡継ぎは不甲斐なくともレヴィア様しかいないのですから」

(だから、お前がファッキン公爵家を継げば良かっただろうが。私に押しつけておいて、シャアシャアと言うな! このマザーファッキンババァ!)


 レヴィアちゃんがまるで子犬のように脳内で吠え立てるので、脳内がガンガンする。って言うか、この娘、いつの間にかファックを完璧に使いこなしているわね。

 とりあえず、レヴィアちゃんとこの色気むんむん美女の折り合いが悪いようだ。

 どうにも、レヴィアちゃんは家督を押しつけられたことが気に入らなかったらしい。う〜ん、普通は逆じゃない? 家督って奪い合って争うものだと思ってた。

 それにしても美人な人だな〜。スレンダーですらりと伸びた背丈に艶やかな黒髪。鼻筋が抜けるようで目元が涼しい。親戚みたいだが、小柄なレヴィアちゃんとは全然似てない。


「あら、レヴィア様。何かありまして?」


 おっぱいも結構あるわね。形が綺麗でまとまりもいい。その見事な双円の形を目に焼き付けたまま、今度は自分の胸元に視線を落としてみた。

 わぁ、床が良く見える。


「な、なんでもありません」


 とりあえず、カーラさんに頭を下げる。

 それを区切りと見たのだろう、横でじっとしていたクヴァルさんの眼鏡がくいっと揺れた。


「挨拶はもういいか? カーラ」

「ええ……。レヴィア様が変わられたような。何と言いますか、肩すかしといいますか。もっと元気で歯ごたえのある方だと記憶していましたが」


 しらり、とカーラさんはクヴァルさんに言う。


(お義母さま、お義母さま、お義母さま!)


 なんだい? レヴィアちゃん。


(あの、カーラのババァは敵です)


 ほう。

 自ら敵を作ることに長けたレヴィアちゃんがそう言うのであれば、そうなのかもしれない。しかし、レヴィアちゃん、鏡を見たまえよ。真の敵はそこにいるよ。


(ほら、見てください。あの厚化粧と年甲斐もなく肌を露出したドレスを! あれは、ソーヤを誘惑しようとする身の程知らずのババアなのです!)


 ……。

 …………ふむ。

 一理あるわね。


 ウチの息子は、まぁ冷静に考えて、結構カッコイイ。

 それにこの世には、思春期の少年を食い散らかす三十路女もいるだろう。

 ああ、少年の芽生えたばかりの性への興味は、無残にも女郎蜘蛛に食いちぎられていく。その獰猛な牙の餌食になった少年は、やがて女性の性欲に不信感を抱くようになり、真実の愛を同じ男性に求めるようになるのだ。


(お義母さま、お義母さま!)


 おっと、いけない。

 ついつい妄想モードに入ってしまった。今は宗谷の貞操の危機なのだ。


(カーラのやつをソーヤに近づけてはなりません)


 任せなさい。

 女郎蜘蛛なんぞに、息子の童貞を奪われてなるものですか。

 カーラさんを睨みつける……ような根性は私にはないので、さりげなくソーヤとカーラさんの間に割って入った。


「なんだい。かあ……レヴィ」

「えっ、いや。なんとなく」

「はぁ」

「ねぇ、宗谷。カーラさんのこと、どう思ってるの?」

「どうって? えっと、……素敵な人だと思うけど」


 そう答える宗谷の顔に赤みが差した。

 あっ、これ、アカンやつや!

 そういえば、思い出した。カーラさんは宗谷の好みのど真ん中だ。宗谷のスマホの閲覧履歴は、女教師、OL、人妻。そして巨乳。彼が好んでヘビーローテーションしている女優さんに、カーラさんはどことなく似ている。


「お嬢、ソーヤの邪魔です」


 私がショックを受けていると、クヴァルさんの鋭い声がした。


「ソーヤ、軍議の続きだ。こっちに来い」

「はい」


 ソーヤがクヴァルさんのところへ移動してしまい、私はカーラさんと二人っきりになった。彼女を見上げると、完璧な化粧を施した顔がにこりと笑いかけてくる。


「相変わらず、ソーヤに甘えているのですか?」

「あ、いや……。はい。まあ」

「私としてはあまり感心しませんね。あれは純朴で気持ちの良い少年ですが、公爵家とはゆかりのない者。クヴァルなどはソーヤを自らの後任と決めつけているようですが」

「後任?」

「レヴィア様は本当に周りが見えておりませんのね。あれをよくご覧なさい。あの曲がり者のクヴァルが、熱心に教えているではありませんか」


 言われるがままに、二人の様子を見る。

 宗谷はテーブルに広げられた地図をじっと睨んで、クヴァルさんの説明に耳を傾けていた。ふたりの距離は妙に近い。クヴァルさんは覗き込むようにして、宗谷に問いかけていた。


「ソーヤ、この配置の意味が分かるか」

「前に仰っていた、補給線の確保と防衛線の限定でしょうか?」

「ああ。その通りだ。だとすれば、この村はどうすべきだと思う?」

「……放棄すべきですね。村の人には悪いけど、ここは戦線より後ろに定義し直さないと補給の負担になる」

「正解だ。ゆえに村人を難民として領都に誘導した。現在は、この線を最終防衛ラインと定義している」


 ん〜。二人の距離が近い。近すぎるわ。

 ちょっと危なくない? クヴァルさんが宗谷に家庭教師みたいなシチュで大接近してるよ。ほっといたら、「正解だ。ご褒美をあげよう。ほら脱ぎなさい」とか言い出しかねないよ。やっぱりクヴァルさんは鬼畜眼鏡だったのか。


「一通り、現状を説明したつもりだ」とクヴァルさんが耳元に息を吹きかけるような距離で「この状況で、問題となるのは何だ?」と宗谷に熱い視線を注いでいる。

「時間、でしょうか?」

「ふむ、もっと詳しくだ。なるべく自分の言葉で語ってみろ」


 宗谷の目がすぅと細くなる。


「……この状況、守るには万全です。奴らが得意としている山岳部では、村人の撤収を終え、略奪する家畜もない。かといって平野まで襲撃にくれば、こちらが有利な状況で応戦できる」

「うむ」


 宗谷の指が地図の上で踊る。

 地図の大きな平野のあたりを、ぐるりと指で示した。


「山岳では騎兵は使い物になりません。しかし、平野であれば飛竜傭兵に対抗できる。だからこそ、クヴァル様は山岳の村を放棄し、戦線を平野まで押し下げた。だけど……」

「ふむ。悪くない。続けろ」


 クヴァルさんは目を閉じて、何度も頷いていた。


「だけど、この有利は時間がたてば、悪化する気がします。例えば……これから雪が積もる。そうなれば、平野であろうと騎兵の足は鈍り、飛竜に対抗できない。加えて、避難させた難民を養うための食料や薪が不測する。集めた軍勢にも補給がいる。ただでさえ、冬を越すための準備に人手が必要なのに」

「まさにその通りだ」


 クヴァルさんが急に手を叩いた。そこには、なにやら嬉しそうに笑う。


「つまり、我々は鉄壁の防衛をしいた。しかし、これは悪手でもある。時間が経過とともに戦況は不利になり、難民と召集した貴族や騎士たちを養い続けなければならない。ソーヤ、俺が教えた戦略原則は覚えているか?」

「この場合は……『兵にたらふく食わせてサボらせるな』でしょうか」

「まさしくそうだ。これは広い領土を守る機動防衛戦だ。こちらの主力は騎兵にならざるを得ない。こいつらとその馬に食わせる飯は高くつく、無駄飯にならぬよう奴らを使い続けなければならない。ところがだ、雪が降ればこいつらは役立たずだ」


 クヴァルさんは地図上の駒を次々と指で弾き倒した。

 すると、隣で聞いていたウィスさんが「聞き捨てなりません」と鋭く声を挟んだ。


「我々は聖騎士です。雪ごときで役立などと」

「ほう……ヴァンの娘が口を開いたか」

「北方の聖騎士がどれほどのものかは知りません。しかし、我らはミハエル王子の直属精鋭。雪ごときで飛竜に遅れをとることなどありません」


 クヴァルさんの口元がゆがんだ。


「吠えるじゃないか。お前のような女がまっさきに飛竜に捕まる」

「そのような、子どもを脅すためのおとぎ話など」

「お嬢ちゃん。覚えておけ。やつらが貴族の娘をさらうのは本当だ。東部の辺境貴族たちは娘が生まれたら絶対に外に出さない。やつらは特に幼子を好んでさらう。そんな事も知らずにこの北に出てきたのか」


 眉をしかめたウィスさんに向かって、クヴァルさんは肩をすくめた。


「それに、お前たちが乗ってきた馬。あれは高速馬だな?」

「そうですが……。それが何か?」

「体が小さく足の速い品種だ。機動し魔術戦を行う聖騎士は何よりも速度が重視される。中央で高速馬が採用されるのは、そういった合理性に基づいてのことだ」

「そのようなこと、言われるまでもありません」

「その合理性を、お前たちはそのまま北方に持ち込んだ」

「……」

「北方の軍馬は鈍足だが、頑丈な大型種だ。その太い足で雪をかき分けて進む。それでさえ、道をあやまれば雪に埋まって自力では帰ってこれなくなる。地上を這う我々は、雪が降り積もるほど不利になっていくんだ」


 クヴァルさんは机を、バン、と叩く。


「いいか。ここは北方だ。足の速いだけが取り柄の馬が、降り積もる雪の中で飛竜から逃げれると思うな。ましてや、機動戦など不可能だ」


 ウィスさんはぐっと口を引き結んで、押し黙ってしまった。

 完全に言い負かされてしまっている。まぁ、相手はあの鬼畜眼鏡だからね。相手が悪かったのよ。気にしないほうがいい。

 その鬼畜眼鏡は再び宗谷のほうを振り向く。


「さぁ、ソーヤ。邪魔が入ったが、これで最後だ。我々はどうすべきだと考える?」

「……すでにお答えは出ていると思いますが」


 宗谷は気の毒そうにウィスさんを見ていたが、クヴァルさんのほうに視線を移す。


「正しい答えは知っているつもりだ。しかし、正しいだけで失敗する奴は多い。お前ならどうする? その地図上の状況になど意味などない。たまたま理屈が机の上で綺麗に転がっただけだ」


 クヴァルさんは両手を広げる。


「想像しろ、実際の戦場を。先の戦争で飛竜と戦ったのはお前だ。空を覆い尽くす飛竜の群れ。偉そうにしていた魔術士はビビって糞を垂れながらガチガチと歯を鳴らしている。やつらは真っ先に逃げ出すだろう。残された兵が空虚な目でお前を見ている。現実なんて、そんなもんだ。そんな現実を想像した上で、お前はどう判断する?」

「……」


 宗谷は腕を組んで目をとじた。

 その様子を食い入るようにクヴァルさんは覗き込んでいる。ウィスさんもカーラさんもじっと宗谷の返答を待っていた。


 やがて、


「……我々はすぐに攻撃に出るべきしょう」と宗谷は口を開いた。


 ほう、とクヴァルさんが声を漏らす。「その理由は?」


「おそらくですが、この防衛体制のままでは冬は越せない。越せたとしても、食料不足や暖房の燃料不足で死人がでる。だったら、冬の前に決着をつけるべきです。早いほどいい」

「目的は良い。得られる物も十分だろう。後は勝算だが?」

「すでに襲撃されている地点から、おそらく飛竜傭兵はこのあたりを拠点にしているはずです。冬に入り、外は寒い。こちらが村を拠点として、家屋を利用している可能性が高い」と宗谷が地図上の一点を示した。「斥候を放つべきです。雪が積もる前に、拠点を特定できれば、こちらが有利になります。……ですが」

「斥候が拠点を特定しても、連絡をどうするかだな。狼煙では敵にも気づかれる。軍勢が到着するころには逃げられている」

「ええ、……スマホみたいのがあればなぁ」


 腕を組んでいた宗谷が、呻くようにそうこぼした。


「ん? 何か言ったか?」

「いえ、何でもありません」


 まぁ、確かにスマホがあれば役に立つだろう。

 異世界ですらビックリな大迷宮である東京駅とか新宿駅とかでさえ、スマホさえあれば簡単に待ち合わせ出来ちゃうし。


(お義母さま、お義母さま)


 う〜ん、ないよな〜。スマホ。


(ねぇ、お義母さま! 今ですよ。例の鏡魔術を紹介する時です)


 ん?

 ああ、そういえばそんな約束したね。


「ねぇ、ソーヤ? いいかしら」


 とりあえず宗谷に声をかけてみる。

 しかし、それに反応したのはクヴァルさんだった。


「お嬢、今は大切な話をしている。ソーヤに構って欲しければ後にしてくれ」


 随分とぶっきらぼうな声だ。

 この鬼畜眼鏡。ソーヤを狙ってるのはあなたでしょう? それを棚に上げてなんて言い草。


「まあまあ、クヴァル様。レヴィにも意見があるはずです」


 宗谷はそう言って鬼畜眼鏡を落ち着かせた。

 そして、そのままこちらの方に近づいて来て、「レヴィ、何か?」と聞いてくれた。


「実は、」私は宗谷だけに聞こえるように声を潜めた。「レヴィアちゃんがね。新しい鏡魔術を紹介したいって、聞かないのよ」

「鏡魔術? どんなの?」

「分かんないけど……そうだ」と思いついて、ペンダントの鏡を開く。そのまま背伸びをして、宗谷の耳元にペンダントを押し当てる。


「ソーヤ」ペンダントからレヴィアちゃんの声がかすかにこぼれた。

「ああ、聞こえてる」と宗谷は短く答えた。

「新しい鏡魔術を開発したわ。今回の戦争できっと役に立つでしょう。クヴァルでは話にならないから、あんたが何とかしなさい」

「……分かった」


 宗谷はそれだけ言うと、振り返ってクヴァルさんを見た。


「クヴァル様、これからレヴィが新しい鏡魔術を説明したいそうです」

「鏡魔術?」

「もしかしたら、この状況を打開できるかもしれない。レヴィの魔術の腕はご存じでしょう。それをクヴァル様にも判断してもらいたい」

「……分かった。聞こうじゃないか」


 ほっ、と息をついた宗谷が再びこちらを見る。

 ああ、ウチの息子、頼りになるじゃない。あの鬼畜眼鏡を説得しちゃったわよ。


「ほら、レヴィ」と宗谷は私を手招きして呼んだ。「みんなに、説明して」


 ……えっ、私がするの?


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