第23話 Virgin Killer

1978年 私はロストフ・ナ・ドヌー近くの炭鉱業専門学校に転勤となった

その町で私はレーナと運命的な出会いを果たした


レーナは小さな女の子で とても良い子だった

彼女は私のことを避けたりはしなかった

レーナは幼い女の子で とても良い子だった

彼女は私をガチョウと馬鹿にしたりしなかった


彼女は私にとって天使で

彼女は私にとって女神だった


彼女ならばこんな私でも受け入れてもらえるのでは?

そう思った私は 彼女を言葉巧みに攫い


人気のない場所で私は

有無を言わさず レーナを押し倒した


狂った私は服を脱ぎ捨て

思い付く限りの 愛の言葉を吐きながら

熱病のままに腰を振りだしていた


狂っていた 狂っていた 狂っていた

だがその狂気の裏で 非常に冷たい現実を

俯瞰していたかのように気付いていた


私の股間は イツモツは それでも小さいまま 不能のままだった


いくら熱く想えども いくら狂えども

この冷たい現実からは逃れられない


私ハ去勢サレタカラ 異性トハ突キ合エナイ

私ハ去勢サレタカラ 異性トハ突キ合エナイ


不意に私の脳裏で いつかのターニャが

私を見下し 嗤った様が蘇った


試して ダメだった 試して ダメだった

試して ダメだった 試して ダメだった


何をしようとしても 全てが空回り

何も為せぬまま砕けて散って そして終わった

タチアーナの辟易した顔が続いて蘇った


レーナもそうやって私を見下し 嗤うのか?

レーナもそうやって私に辟易し 去ってゆくのか?


私は何も得られず ただ嗤われるだけ

私はただ壊れ逝き 朽ちるだけのゴミ


嗤い声が聞こえる 嗤い声が聞こえる

嗤い声が聞こえる 嗤い声が聞こえる

いつでも 何処でも どんな時でも


ああっ! ああああああああっ!!


もうたくさんだ! 私を嗤うな!

私を虚仮にするんじゃないっ!

私を嗤う奴は死ね!

死んでしまえ!


私のことをレーナが決して嗤えないように

私は力の限りレーナの首を絞めた

私のことをレーナが決して見下せないように

私は力の限りレーナの首を絞めた


彼女は必死に抵抗したが 所詮レーナは小さな少女

私の腕の中で次第に大人しくなっていった


嗚呼 これはいつぞや夢見ていた

か弱い女性が私に組み敷かれ

次第に私の支配下に堕ちてゆく物語


そんな妄想をしながらオナニーした

あの頃の夢が現実に降臨したのではないか!


私はその事実に気付き

大人しくなったレーナを見て大層興奮したものだが

その最初の興奮は長く続かなかった


コホッ コホコホッ レーナは咳をした

あれ? あれれ? レーナはきょろきょろした


そのすぐ後に私の顔に視線が合うのだろう そして

レーナも私を見下し 嗤うのだ


ああっ! ああああああああっ!!


私を見れないように 私を嗤えないように

私はレーナのスカーフを剥ぎ取り

彼女の視界を黒く染めた


そうすれば彼女は嗤えない筈

彼女は嗤えない筈 それなのに


嗤い声が聞こえる 嗤い声が聞こえる

嗤い声が聞こえる 嗤い声が聞こえる

いつまでも いつまでも いつまでも


ヤらなければ ヤられてしまう

ヤらなければ ヤられてしまう

ヤれ ヤれ ヤれ ヤれ

殺ってしまえ!


でゃkhfへういhらあsrhrgはGHふいfでggdgあ!!

私は奇声を発しながら隠していたナイフを引き抜き

ヴぇfらshfxあhだfでゃgfhjsrhjさhだはしぇおgh!!

彼女の中へと思い切り突き立てた


嗚呼 世界が全て朱に染まる


銀の刀身が彼女の中へ 出たり入ったりする

肉を切りながら 悲鳴を切りながら

剛直は彼女を蹂躙してゆく


飛び散る朱は破瓜か それとも肉か

混ざり合い何が何だか分からぬが

そのようなことはどうでもいい


レーナは再び沈黙し

ただ朱を吐き続ける


氷のように冷たい月光の下で

ナイフの銀と彼女の朱が鮮やかに混ざる

その様は 嗚呼


大きく硬く聳えるイチモツを

膣へと突き立てるセックスではないか


求めても 求めても 決して得られなかった官能が

ようやく私のところに舞い降りてきてくれた


こんな地獄の業火のように激しい悦楽は

未だかつてなかった


初めての射精の時よりも遥かに

初めての中出しの時よりも遥かに

狂おしい悦楽に溺れながら私は

いつの間にか射精をしていた


体中の精が搾り取られる程たくさん

土砂降りの雨のように降り注いでいた


嗚呼 彼女の朱と私の白が混ざり

その果てに黒く朽ちて逝く


私はその様を見ながら嗤っていた

先程の官能を脳内で反芻しながら

そして


思い付く限りの愛の言葉を吐き

奇声染みた大声で嗤いながら

ずっと ずっと ずっと


レーナの死体を見下ろして

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る