史実解説 仁老師

「仁老師。別名康熙帝。本名合天弘運文武睿哲恭倹寛裕孝敬誠信功徳大成仁皇帝」


「ここではリントの言葉で話せ」


「中国清代の皇帝ね。暴君の多い中国の王様の中でも希代の名君として知られているわ」


「どんな爺さんなんだ?」


「仁皇帝は厳密には中華系じゃなくてモンゴル系ぽいわね。彼が子供のころ大臣のオボイが反対派を粛清して暴政をしていたの。でも、モンゴル相撲にかこつけてオボイを捕え、国政を取りもどしたと記録にあるわ。15歳のときね」


「なら、全盛期は15でいいんじゃないか?」


「その後、中国南部、福建省などで起こった反乱を平定。この時は数に勝る敵軍を適切な指揮により見事制圧したそうよ。さらに台湾を正式に中国の一部にするわ。ある意味始皇帝より凄い事しているわね」


「現代の中国のトップが見本にしたい皇帝なのか?」


「その後北方からロシアが侵攻してくるので、そちらの対応に追われることになるわ。またチベットにも何度か軍隊を送ってるけどこちらは全て失敗しているようね」


「あ、そこらへんは微妙なのか」


「宮廷暮らしよりも、モンゴル人伝統のテント生活を好み、普段からクマやシカを自分で取っていたようね。その一方で内政には熱心で、倹約をし、先代皇帝時代の無駄な削減して財政支出95パーセントカットに成功しているわ」


「共産党幹部とアベツンゾーがそろって耳を塞いでるぜ!!」


「さらに大変勉強熱心で、中国伝統の孔子の書籍だけなく、数学、幾何学、化学、天文学にも大いに興味を示し、西洋から教師を招いて授業を受けているわね」


「飢饉の時に米蔵を解放し、多くの農民を救い、また普段から質素な服で町に出歩き、気軽に民衆に声をかけ、何か困っていることはないか?役人の仕事ぶりはどうか?等と聞いて回ったそうね」


「史実なのが怖いな」


「この民衆に優しい政治が良かったのか普段の慎ましい健康的な食生活がよかったのかわからないけど、68歳まで生きているわね。この時代の人として考えると文字通り仙人として扱っていい長生きっぷりじゃないからしら?」


外見情報:

内乱を平定し、ロシアとの戦争を講和した後状態。60歳前後の姿で召喚される。

質素な着物にクマの毛皮をマント代わりに羽織った白髪の老人である。細長~い髭を伸ばしており、どうみてもただの仙人。

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