第4話 彼の名はフィリップ

 例の「大事な人」発言から、なんとなく落ち着かなかった私は思わず、彼の事を調べ始めた。


すると、しばらく忘れていた彼の名前が分かった。


それと同時に、驚くべき事も分かった。


まず、彼のネット上での名前は「Philip (フィリップ)」だと分かった。

そして彼のアカウントは過去に何回も消されている。

なぜかと思い、彼にきいてみた。


「なんで何回も垢BANされてるんですか?」


すると、他の人が教えてくれた。


「そいつとからまない方がいい。」


「こいつは詐欺師だからだ。」


詐欺師…泥棒…。私は一瞬、恐怖を覚えたが、通報するようなことはしなかった。


そんな勇気が無かったからだ。むしろますます興味が湧き、どんどん彼とからみ始めた。


周りの人達からは変に思われるかもしれない。けれど、好奇心にそんなものが勝てる訳ないのだ。

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