快進撃 哲也

 僕の左手首には腕輪が巻かれています。清川さんからもらった腕輪です。もらってすごく嬉しかった腕輪です。清川さんがピンクで、僕は水色です。お風呂に入るとき以外はずっとつけています。清川さんがお守りだっていいました。だからずっと僕を守ってくれるようにずっとつけることにしました。学校でも部活でバスケの練習をしているときも試合中もずっとつけています。つけていると、なんでもうまくできそうな気がしてきます。本当にシュートが入りやすくなります。清川さんには何度もありがとうと、言いたいです。お母さんは清川さんのことを中学校から一緒だったからと気にしていましたが、それは間違いでした。清川さんは今までクラスが違っていたのです。同じクラスになった清川さんは僕を助けてくれました。同級生で清川さんだけは話しかけてくれます。すごく嬉しいです。中学生のときは誰にも話すことはなかったのに。みんな僕のことをいじめていたのに、清川さんは話を聞いてくれます。すごく嬉しいです。バスケットボールの試合も勝ち続けました。みんな機嫌が良くて嬉しいです。鈴木先輩も勝っているからすごく嬉しそうです。僕たちのチームはすごく強いと思います。鈴木先輩のパスは鋭いし、吉井先輩は遠くからうつシュートがうまいです。レイラ先輩は人とぶつかってもシュートを決められます。加納キャプテンもリバウンドをよくとります。関山先輩は頭がよくて作戦を考えてくれます。僕ももっと練習してうまくなりたいです。準々決勝前に顧問の井上先生が朝礼で応援する人を呼んでくれました。井上先生はとても面白い先生です。バスケットボールのことはよく知らないけどバスケ部のことをよく考えていると思います。だから僕は井上先生にインターハイにいくことを約束しました。先生は嬉しそうに叫びました。この約束は守りたいと思いました。江北高校との試合中に僕は木村君が観客席にいるのを見つけました。すごくびっくりしました。学校が違うはずなのにどうして僕を見ているのかわかりませんでした。僕をいじめにきたのかと思いました。僕を殴ったり蹴ったりしてみんなの前で笑われるようにしてくるかと思いました。試合も出してくれなくなるかと思いました。加納キャプテンが試合をしたいのに木村君がいじわるをして試合を止めるかもしれないと思いました。僕はどうして木村君がいるのかわかりませんでした。僕は試合中に気を失ってしまったようです。気がついたらベッドに寝ていてそこには清川さんと井上先生がいました。木村君は偵察に来たのだと井上先生は言いました。次の試合は木村君のいる学校と当たるそうです。だから木村君が見に来たのだと井上先生は言いました。僕がいなくなっても江北高校との試合は行われていて、だけど勝つことができたみたいです。嬉しいけど、次は木村君のいる江南高校と対戦するそうです。木村君は試合にでるのでしょうか。木村君はバスケットボールがとてもうまいからきっと試合に出ると思います。そのとき僕も試合に出るのでしょうか。かわりにまた関山先輩が出るのでしょうか。今回はあまり出たくありません。木村君がこわいから。またいじめられると思うから試合には出たくありません。だけど加納キャプテンが出るように言われたら試合には出ます。そこで嫌だって言ったらバスケ部をやめさせられるかもしれません。そっちのほうが嫌です。だけど木村君が試合中もいじめてきたらすごく嫌です。木村君と対戦しないでインターハイに行くことはできないのでしょうか。お爺さん、僕はどうしたらいいのでしょうか。試合はあさってです。僕はすごく怖くなってきました。

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