一編ごとに、少しずつ積み上げていく恋心。燃え上がり昇華する、女の情念。

エピソードタイトルに並ぶ、ちょっと不思議な名詞の数々。
そのひとつひとつが、ある女性の思いを、丹念に、具体的に表現していきます。

丁寧に、余すことなく。やがて激しく、大胆に。

一編ごとの積み重ねが作り上げる、ひとつの大きなストーリー世界。
いったんつかまれば、この世界にどっぷりとはまり、抜け出せなくなってしまいます。

それほどの力を秘めた、世界観の素晴らしい詩編だと思います。

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