第12話 癒し手

静かに立ち上がるアリス。


「……ごちそうさま」


「お粗末さまです」



振り向きもせず、歩き出します。



「願わくば……もう戻らないことを……」


「……本音は口には出さないんじゃなかったっけ? 」


「君に感化されたかな? 」


「言葉は……いいよう……zzz 」


「意外に長く起きてたな、おまえ」



目で見送りつつ、眠り始めるミハエルを一別するランディ。


三人の心は同じ。


でも、彼らもまた、見届けるだけの存在。


彼女の笑顔を取り戻すことのみ許されていました。

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