第3話 導き手

真紅の絨毯の先に真紅のドレスを纏った女性。


「……扉を開けた者がおるようじゃ」


「僕が参りましょう」



白いウサギの耳の少年が答える。



「……リアンか。適任じゃな、行って参れ」



静かに立ち去る少年。



「……心の闇に迷いし者よ。そなたは……闇に生きるか、それとも光に生きるか。妾はそれを見届けよう……」



暗がりで表情は見えないけれど、哀しみに満ちた、低く優しき声でした。



「妾は…導くのみ。決めるのはそなたよ……。」

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