少年の声(小説版)

@yano89

第1話

「そこの君、ちょっといいかい?」


体格のいいいかにも体育会系の男が少年に話しかける。


背中に茅咲(ちさき)高校バレー部と書かれているためきっとバレー部員なのだろう。


コクリ。


少年がうなずく。


「君、ウチの部員にならないかい?」


バレー部員が問う。


少年は聞かれてから数秒すると返事をした。


「運動部はちょっと・・・」


その少年の声はバレー部員が想像していた声とはまるっきり違っていた。


その少年の声質が異常に低かったのだ。

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