言葉

 はじめて剣を抜いた日。


 この怖さを、

 忘れるまいと思った――



 自戒と誓いをこの詩に。




【言葉】




 心を切り裂く 諸刃の剣

 返りて砕くはおのれ自身


 ゆえに問う

 汝の舌はいかなる炎か?


 愛を歌うは難く

 慈しみ紡ぐは尚



 我に問う

 我が言葉はいかなる魔法?


 憧憬あれど

 丈に適わぬおのれを思えば



 願わくば


 未来を見通す鷲の瞳で

 人の心の弱さ想え


 剣ならず癒しの歌もて

 我が言葉、汝を癒せよ


 どうか忘るるな


 誰も

 おのれのみでは生きられぬと






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