この素晴らしい瞬間に幸福を?!

「今日ってなんの日か知っていますか?」

「あ、そりゃラブレターの日だろ?」


「そ、そうなのですか?! ってことはカズマから私に…」


「あああああああ!! アイリスにお兄ちゃんから愛の手紙を書かなくては! と、いうことでこれから俺には用事が出来た。ので帰ってくれ」


「はいはいわかりました…って戻れますか! こんな夜に押し掛けてきた彼女をほかの女に手紙書くから出てけなんてひどいですよ!」


「今一番大切なのは手紙なんだよ!ほっといてくれ!……ってしれっと彼女ってお、お、お前が…お、おれと??」


「わ、わ、私がそ、そんなとこをい、いったんですか。いっちゃったんですか?」

「俺とお前は友達以上恋人未満だよな?…な?」


「そ、そうですよね! そうでしたよね。そ、そうだ! 今日は何の日かと言いますとキスの日だそうですよ!」


「へーそうなんだ。じゃあする?」


「え、さっきまであんなに彼女だって一言、言っただけで慌てふためいていたのになんであなたはそういうところで普通になれるのですか?」


「え、」


「なにをぼおっとしているですか? するんですよね! 勢いがあるうちにしますよ!」


「いやいやちょっと待て。そういうことは勢いでやらずにもっと雰囲気があって段階を積んでいくもので…」


「「ん…」」



「そんなこと言っていたらなにも展開が進まないのです。おやすみなさい。カズマ」








この後、カズマは微動だにせず寝れなかったそうだ…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る