一ノ瀬父娘は普通じゃない

あも

プロローグ

 幽霊、神、妖怪─────。

 そんなものは信じないという人も多いのではないのだろうか。

 いる、ということは証明できない。

 だが、いない、ということも証明できない。まあ、そんなことはどうでもいいのだが。


 ん?ああ。突然こんな話をされても困るな。すまない。だが、これから話す上で大切なことなんだ。

 兎に角、信じるか信じないかはお前次第と言うわけだ。...どこかで聞いたことがあるような台詞だった気がするが....まあ、良いか。


 本当か嘘かを判断するのはお前だ。嘘だと思うなら出ていけばいい。俺には引き止める理由はないからな。


 つまり、何が言いたいかというと俺にはが視える。

 ...ああ。まあ、そういう反応だよな。いつから?さてね、いつからだったかな。物心ついたときからもう視えていたからな。


 何でこんな話をお前にするか?それはお前がここで暮らす上で知っとかねぇとならないからだよ。ここで暮らしてりゃ、嫌でもそういうものと関わることになる。お前、そもそも霊感は弱くないからな。いつか目覚めるぞ。だから話しておこうと思ってな。


 どうする?決めるのはお前だ。

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