第20話前戯

 それでも奇跡は起きた。

 空蝉高校の空前絶後の偉大なる校長閣下の英雄的決断により、天使か妖精のような白人美少女たちが現れたのだ。

 日焼けもピアスもタトゥーもしていない。

 真っ黒なアイラインや真っ赤な口紅も塗っていない。

 そもそも厚化粧どころか化粧すらしていない少女もいた。

 それでも、いや、それだからこそ、肌は白くキメ細やかで、睫毛は美しく曲線を描き、目は美しく輝き、唇は瑞々しく桃色に弾ける。

 それは男子生徒達も見た通りだ。

 直樹は前人未到の領域に到達していた。

 スカートとニーソックスの空白地帯に顕現する絶対領域をも超えて、裸を見ていた。

 ソフィアの乳首は桃色で、マンコも美しい。

 ブロンドの陰毛が微かに生えているが、それすらも愛おしく感じる。


「早くしよ?直樹くん・・・」


 惚けていた直樹はソフィアの言葉で我に返る。


「あの、前戯?って言うのを、するんだよね?」


 直樹はネットで得た知識を口にした。


「ぜ、ぜんぎ?」


 ソフィアは前戯と言う単語を知らなかった。


「うん、口で、相手の性器を愛撫するんだ」


 するんだ、と断言したが、正確に言うと、するらしい、である。


「く、口で?」


「あ、いや、駄目だよね、そんな事」


 直樹は慌てて撤回する。


「ううん、しよ・・・?」


 全裸の直樹とソフィアは互いに向き合う。

 ソフィアは白い手で直樹の固く隆起した男根に触れる。


「性器って、お、おちんちん、の事、だよ、ね・・・?」


 ソフィアが直樹に問う。


「はい」


 直樹は肯定した。


「そ、それじゃあ・・・」


 ソフィアは少し後ろに下がり、前屈みになる。

 そして優しく触れている直樹の男根に、ソフィアの桃色の唇がキスをした。


 ちゅっ・・・。


「ああぁっ・・・」


 直樹は快楽と幸福に声を漏らす。


「どうしたの?間違ってた?」


 ソフィアは上目使いに直樹を見上げる。

 ソフィアの瑞々しく弾力の有る桃色の唇は直樹の男根に触れたまま、ソフィアの青く輝く目が直樹を上目使いに見詰めている。


「合ってます!凄く気持ち良い!」


 直樹は興奮していた。

 これほどの快感、これほどの光景が有る事など考えもしなかった。

 自慰に耽る時、ソフィアにフェラチオをしてもらう妄想もしたが、圧倒的にリアリティを欠いていた。

 男の武骨な手で男根を扱くのと、白人美少女の桃色の唇で男根にキスをされるのでは雲泥の差だ。

 ソフィアは直樹の男根に何度もキスをする。


 ちゅっ・・・ちゅっ・・・。






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