他人を基準にして保つ自尊、というものの危うさを感じますね。
他人は他人、その全てを見透かす事はできませんので、それが±いずれの物差しであれ、基準として持ってしまうと『読めない定規』と化してしまう危険をはらんでいるものと考えます。
ルゥウシェの危うさ、その一端を垣間見せるエピソードと拝察します。
これからも頑張って下さい!
作者からの返信
ありがとうございます。
物語を通して、「他者を引きずり下ろすことで、相対的に自分の価値を上だと見せる」という思考を持っているキャラクターを、敵側に配置しているつもりです。
ルゥウシェの場合でも、価値らしい価値を見出せないからこそ「矢矯が優秀であってはならない」と考えている風に思っています。
前章で陽大が「劣っていなければならない」という味方をされていたものを、この3章ではより酷く、当事者の目から書いていく風にもしています…。
故に、多くの読者が離脱することになった3章になっています…。
以前3章の途中まで読んでましたが、時間があいてしまったのでもう一度ここから読んでます。
手練れによる傷と未熟者による傷とで怪我の度合いが異なるというのが興味深いですね。矢矯も、勝ちにいくにしてもかつての仲間たちを再起不能にするつもりはなく、綺麗に仕上げたんでしょうね。
作者からの返信
ありがとうございます。
ガラスを二枚、キュッと貼り付けたらくっつく事、あるでしょう? 本当に鋭いものが、凄まじい速さで真っ直ぐ振り下ろされた場合、断面の細胞が破壊されず、治療が早い場合があるのです。
矢矯の攻撃は「真っ直ぐ最短距離を最速」で、現代技術の粋ともいえる金属がふり割れるわけですから、損傷は小さいのです…。
そして矢矯は、この舞台に上がる百識の中でも殺人を犯した事がない存在でもあります。それが矢作の優しさであり、激しさだ…と私は思っています。