一作目:改稿中

2020/03/15 22:42


「この街は一度、死んだのです」


 雪が降っているのが当たり前の光景になっていた。

 周囲は巨大資本を投下された最新鋭のビルが林立し、百貨店のくすんだ色の外壁が雪に隠れてなお、ピカピカのそれらに混じって昭和の化石に思える。静かだが、絶え間ないボタン雪の花は遠くの方まで薄く白い幕を下ろし、彼方のビル群がぼやけて山のように見える。


「得体の知れない実験都市だという批判に対して、我々は試行錯誤と行動をとり、結果で反論してきました。人々は帰ってきた、ディベートに口は必ずしも必要がないのです」


 根本ではそれらと  市を四方に結ぶ巨大ターミナルへと続く交差点が伸び、びっしりと行き交う人々がとぎれる事はなかった。人が歩いている道は路面が剥き出しになっているが、路端の雪は蛇のように長く綺麗に残ったままだ。女の声がこだまする。


「地下にエネルギーを貯蔵する巨大



   はバス・タクシー乗り場のロータリーの遙か頭上で巨大なモニターに女性キャスターがアップで映るのを見上げた。




   市に電柱は一本たりともない。当初は頭上に張り巡らされた電線が消えたので、景観だ、とメディアに取り上げられたが、今はどこを見ても白い靄がかかっているので、恩恵は少ない。







 一度死んだ街に取り付けられた延命装置が起動し、強引に動いた心臓から無理矢理血液を都市に循環させている。そんな風に思えてならなかった。  には灰が街に降り注いでいるように見える。

 7月の雪は不吉だ。誰が歓迎するものか。


 白い蜃気楼の遠景の下では、銃弾が飛び交う光景が当たり前になっている。監視カメラは見ている、何を? 街の総括責任者であるスクリーンの女は何も言わない。


「この街は一度、死んだのです」


 そして、また死ぬ。

 空っぽになった棺桶に人が戻ってきた。

 映像の女は街が棺桶だという事を隠している。


 この街の何から何までが過去を彷彿とさせる、街中の監視装置と、日本には過ぎた練兵、治安維持部隊、隠蔽される犯罪。

 あの女の感情が形になって街をまとっている。


     は


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2020/03/16 16:38

(????:旧作アレンジver)


○要:ハッキング

(少年)

 小型端末から複数の専用端末にアクセス、AIを利用して将棋形式で対象に攻撃を行う。(一度はじかれても、学習して別の手段をとり続ける)


 前提:CIA内部でエメルが単独で動きづらい采配をされているので

    武器や人員の援助も困難(旧作通り、文章を変える)

    知らない顔ばかりで意志疎通も困難。

    手負いの人員やITに疎い人間も多い。

    武器の制限、潜伏場所も限られている。


    海外資本が買い上げた土地で、変な噂も絶えない。

    巨大な出資企業で、メディアも犯罪行為が表沙汰になるまで深く絡もうとはしない。公安が内情を知りたがっているが、手を出せないのでCIAを援助する側にまわり、手荒な事は任せて、我関せずの態度で情報提供を望む。礼状が出せるレベルなら公安に後は任せる段取り。(エメルを通じて)[変更箇所]


    監視装置が多すぎて、ターゲットに近づくのが困難。

    情報部のデルが別件で外されているので、代わりのハッカーを現地調達したい、という状況。

    CIAのデータベースにアクセスした少年を利用しようとする。

(ここまでは旧作と同じ、ただ表現を変更する)


    ウェイロン社は私設軍隊を持っている。


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(少年)はサイドキック的な存在だが、エメルと敵側、両方からの信頼を得てしまう。その上、死んだ敵の弟にも雰囲気が似ていて、エメルはその弟について、悔恨の念や、「あの時、ああしていれば」という未練があるので、余計に深い感情まで入り込む。

(少年)は敵の勧誘と、エメル側の協力要請(公安当局の援助もあり、社会的に保障もされる)との二つの間で感情が揺れる。



 煙を纏う魔法

    


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(2020/03/21 1:59)

(メモ)一作目の改稿だが、別作と舞台を同じにするか、改稿をキャンセルして

「メメント」の方に使うかもしれない。

 鬼丸国綱を通して、外資に買い上げられる前の街の歴史を振り返るイベントを作る事もできていいかも。

(メメントは)移動が面倒臭いので、博覧会場をメイン舞台に添える。

 35ヵ国の小規模なダンジョン。



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(メメント~の前提設定 その①)

 呪われた街を上書きする形で、近代文明が作られた設定。

 度々、妙な事件が起こるが、行方不明という形で処理される

(一定期間経過で死亡扱い)。


 日本の中にあるが、地区毎に極端に治安のレベルにバラつきがあり、テレビや書籍では触れられないが、ネットでは特に治安の悪さで有名な場所もある。

 噂が一人歩きして、心霊スポットや世紀末地区とあだ名されたりしているが、間違いでもない。警察は反社に半ば治安を任せる形になっているが、非公式。

 大学も存在する。地元に密着した歴史も研究されているが、正直な情報は開示されないようにルールが敷かれている(公表できる範囲で記述。できないものは別に管理)。


 上記のような地区はネット外ではまるで存在しないような扱いを世間からされている。別に大勢の人間を誘致する目的のレジャー地区もあれば、経済・物流・貿易・ITなどのビジネス地区もあり。


 違法電波が飛び交っており、受信不可、解読不可のものもあり。

 交通事故で死亡した男が、顔見知りの他国の諜報員だったりする。

 そんな街で、巨大な国際芸術博覧会が開催される事が決まり、数年が経過し、準備が整った。

 エメル・ド・エトランゼは上記の設定の街に赴任する。

 CIAの職員が立て続けに3名死亡した(この設定には触れず)からだ。


 街には魔術絡みのトラブルがあるが、全てに触れる必要はない。

 あくまで、エメルの身の回りの範囲だけの話でいい。

 街はどこにでもある、日本の都市部((近未来的な要素が)開発途上の段階)。


 ※最初に書いた話もこの設定で、街のある地区の話になる。

 なる、が、前のは改変して、手前の話にする。電力については流用するが、変な液体云々の話は変えると思うのでメメント~内では、一切、触れない。


 具体的な県名は出さない。つまり、ロクでもない話になる。

 俺の妄想上の都市だが、大半のイメージが大阪。

 名古屋と高松、神戸の一部ぐらいしか後は都市を知らないので、そうなると思う、どーでもいい話だが。


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