七章目あらすじ

『第七章:偉大なる魔法使い』


 これは昔のお話。

 人間界に下り立った天使がいた。名はオズ。彼女は人間のために働くことを義務付けられていたため、彼女は人間のために働いたが、嫉妬をした人間にそそのかされ、迫害を受けるようになってしまう。そんな人間達を呪い、人間達を支配することとなったオズの世界。


 オズと同じ天使の力、いわば、魔法を使う白の魔法使いが神の導きのまま、救世主を世界へ呼んだ。救世主の名はドロシー。その相棒の猫、トト。二人は白の魔法使い、アメリアヌから荒れるオズがこの世界の呪いを解くよう説得してほしいのだという。それを行うまで元の世界には帰れないので、オズとトトは承知し、元気を出して旅路へ出る。うーん! ボンジュール! という挨拶をしながらスキップで進んでいき、訳有りで呪われた、カカシのナイミス、ブリキのアクア、ライオンのキングを仲間にして、オズのいるエメラルドの都へと向かうが、オズの命令で様々な刺客が五人を襲う。その中でも、オズの一番の僕であり、世界で一番の意地悪のトゥエリーという緑の魔法使いが五人の邪魔をし、ドロシーとトトとキングを奴隷にするため誘拐してしまう。


 トゥエリーと生活を過ごしていくうちに、次第に心を通わせていくドロシーとトゥエリー。このまま幸せになるはずもなく、オズの襲撃によって、トゥエリーはトトとドロシーに「魔法」を残し、この世を去る。解けた緑の肌が赤い血と混じっていた最後だった。


 無事のエメラルドの都にたどり着く一行。しかし、エメラルドの都はオズによってすでに呪われていた都であり、ナイミスとアクアとキングも呪われてしまったのだった。怒ったドロシーがオズの胸に包丁を刺し、オズを眠らせる。封印という形で呪いを終わらせた。


 しかしここで問題が起きる。オズは世界の魔力の源であった。それがなくなり、魔力を操ることしか出来ないオズ以外の魔法使い達は、弱い魔法しか使えなくなってしまったのだ。そしてまた元の世界に帰れなくなったドロシーとトトはカドリンク島にいるグリンダに会いに行く。グリンダは事情を一行に説明し、そして、まだ希望はあるということも話した。オズが封印される可能性を考えたオズの魔力が注がれていたトゥエリーが、その分の全てをトトに移したというのだ。トトを世界に残せば、魔法使い達はトトの魔力を操り、魔法を使うことが出来る。転送の魔法もこよなく使いこなせるんで、ドロシーだけを帰せるという。トトと帰ってしまうと、魔力が無効化され、世界と世界の狭間に閉じ込められてしまうため、得策ではないとグリンダが言った。ドロシーは泣きながらトトに再会を誓い、家のある世界へと戻っていった。その際に、キングは国の王になって、高い塔を建て、ドロシーの帰りを待つことを約束した。トトも必ず帰るというドロシーの誓いを信じ、長年待つこととなったが、ドロシーは未だに現れない。オズが目覚める時、ドロシーが現れるのではいう期待を胸に、トトはオズが目覚める時期を知りつつも、それを無視してしまった。


 そこから年月が流れ、魔法使い達の迫害が始まり、オズが目覚め、それでもトトは待ち続け、ようやく「親友」の気配がしてそこへ向かった。

 そこにいたのは、「親友」ではなく、それでも確かに「親友」の魂を持った少女。メニーいう名の少女であった。14歳のメニーを舞踏会に送った際に、濁った赤と緑が交じり合ったような色の髪を持つメニーの義姉を見つけた。キングの子孫であるリオンとメニーが結婚し、その繋がりで出会い、リオンに頼まれごとをされるトト。それは終焉に近づく世界を一度終わらせ、二度目の世界にするというものであった。


 生き残った魔法使い達で二度目の世界を始めたトトは、キングにこれから起きる魔法使い達への迫害の事実を教え、地下に大都市を作り上げる。オズが目覚め、魔力が満ちていく。歴史が繰り返される中、それでもトトはドロシーを待ち続け、忘れないように、その姿をドロシーのものにし、自分のこともドロシーと呼ぶようになった。


 親友のメニーが奴隷のようにベックス家に扱われるようになる日、様子を見に行くと義姉のテリーがメニーと仲良くしているところを目撃し、慌てふためたところ、コウモリにちょっかいをかけられ裏庭に落ちてしまう。こうして、テリーとドロシーが出会った。ドロシーは何者だろうか。何者でもない。彼女は語り手の彼女を導く案内役である。


 ドロシーとなった彼女がトゥエリーの日記を閉じて、思い出に再び蓋を閉めて、七章は幕を閉じる。



 参考資料:https://open-shelf.appspot.com/TheWizardOfOz/index.html

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