こんな赤ずきんを待っていた

敬語を使う少女でも、恋に揺れ動く様子は普通の子と何ら変わりがない。そのギャップに惹かれてしまった。

しっかりしているようで放っておけない赤ずきんと、ちょっぴり優しいお兄ちゃん的存在のオオカミさん。この二人の関係だけでも大満足なのだが、オオカミさんのライバルになる友人ひなたも応援したくなるキャラクターだ。しかも文章も読みやすい。

時間を忘れるほど楽しい小説。それ以外に魅力をうまく伝える言葉はあるだろうか?

現代版おとぎ話の世界をご賞味あれ。