第5話・人類の本拠地

 喰人グール殲滅部隊"狩人ロビンフッド"入隊試験に合格し、目に涙を浮かべる碧。


「あー! 詩乃がか弱そうな少女を泣かしてる〜。」


 という声が聞こえて詩乃が振り返るとそこには、


「なんだ、市門隊長でしたか、巡回中ですか?」


 そう。この男こそ、喰人グール殲滅部隊"狩人ロビンフッド“の隊長その人なのだ。


「で、詩乃、それが報告にあった嬢ちゃんか?実力の方はどうだ。使えそうか?」


「そうですね。現段階だと実践では使い物にはならないかと思いますが、素質は十分にあるかと...私よりも...」


「そうか。良し、嬢ちゃん。俺らの本拠地に来い。狩人ロビンフッドに入るせよ、入らないにせよ、まずは落ち着いた場所でだ。いくぞ! 2人とも」


「はい!」


「はっ!」


 道中、市門は本拠地のある場所や"狩人ロビンフッド“に入るにあたっての必要事項を碧に知らせるのだった。


「おい、嬢ちゃん。これから言う事は、他言無用で頼む、まずは、本拠地なんだが、地下にある。元々の人口の3分の1を隠せるのは地下しかないからな。 」


「あの、隊長さん。話の腰を折って申し訳ないんですけど、嬢ちゃんじゃなくて、碧と呼んで下さい。」


 と、話の腰を折られてしまった隊長、市門は、話すはずの必要事項をど忘れしてしまい、曖昧な返答をしたのだった。


「あ、あぁ、でだ、次に、狩人ロビンフッドに入るにあたっての必要事項だが、特にない。他言無用だと言えば他言無用、つまり、俺の言うことを最終的に聞いてくれれば、自由なところだ。」


 と、とてつもないキメ顔をしてくる隊長、それを横目に、笑えと言わんばかりに、合図を送り続ける詩乃、なんだかんだで、碧は、喰人グール殲滅部隊"狩人ロビンフッド"に入るのだろうか!?


 次回、人類最悪の秘話

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