所詮、神様にとってこれはお遊戯なのです。
西臣
神代上 〜 カミヨノカミノマキ 〜
No. 序 伝承
生暖かい微風が眠気を誘う弥生の季節。何をするにも丁度いい時期だ。
例えば、 "引越し"
「ふー、これで全部かな!他にダンボールは...」
「
「えーと、それは…寝室の奥にお願い。
うん、全部あるね!終わった!!ありがとう
「何言ってんだ!親友の頼みとあらばこの
少しばかり恥ずかしいセリフを言われ戸惑いつつも
「それにしても良いよな、高校生で一人暮らしができるとか。
俺の母ちゃんなんて『アンタには!マダハヤイ!!』の一言で撃沈だよ!
羨ましい……。」
「僕だって一人暮らしするつもりはなかったんだけどね。
父が可愛い子には旅をさせよ精神で半ば強制的に一人暮らしさせられたんだよ...
まぁ、でも力也も大学生になったらきっと一人暮らしできるようになるさ!」
「そうだな!そしたら景藏も一人暮らし記念日!とか言って俺のこと祝ってくれよな!!」
「何それ?変な記念日だな(笑)」
とそんなたわいもない会話を話している間に太陽はだんだんと西に沈んでいき辺りは真っ暗になっていく
「げっ!もうこんな時間か俺夕食どうしよう!」
「それなんだけど引越し手伝ってくれたお礼に一緒に飯行かないか?もちろん俺の奢りで」
「マジか!こんなところに神様がいたとは!!有難やぁ〜」
大袈裟だなと思いつつ景藏は力也っと一緒に家を出た。
そして今晩の夕食はファミレスに決まり満腹になった2人は帰路に着く
「なぁ景藏、お前はこの世界に神はいると思うか?」
「なんだよ急に、そうだなぁいるんじゃないかな。」
「なんで?」
「なんでって言われたら説明できないけど、でもいる気がするんだ、なんとなく!」
「そうか!じゃあお前にお願いがある!」
すると力也は突然、坂をダッシュし始め山の頂上で景藏を眺めながら立ち、
笑顔いっぱいにして叫び始めた
「景藏!これから何が起きてもいつまでも俺の親友でいてくれよな!!」
「何言ってるの、力也当たり前だろ(笑)」
と次の瞬間、大きなクラクションとともに横からタクシーがやってきて目の前の親友を撥ね退けた。
「力也!!!!!」
景藏はすぐさま力也に近づくも彼は血だらけで死の1歩手前といったところだった。
「おい!力也!!大丈夫か!!しっかりしろ!!力也!!!」
「はぁ…はぁ…これで……やっと…楽に……死ねる……。」
景藏の言葉は彼の耳には全く届かず、力也の呼吸音はなくなった。
「おい、力也……リキ…ヤ…リキヤ!!!……うぅぅ」
佐竹力也は死に、その死体に景藏は頬を縋り付けて涙を流した。
目の前で親友が死んだのだ。これ程までに悲しいことが他にあろうか。
そして景藏は血だらけなった手で、彼の頬撫でた。すると彼の心臓が突然、光り始めた。その光は力也を包むように大きくなっていき、最終的には景藏までもが包み込まれるくらい大きくなっていった。景藏には今この場起きていることが理解不能で、思考がほぼ停止状態にあったが、誰かから話しかけられる声がして無意識のうちにそちらを振り向いていた。
「お前か?次の
「タ……タケヒナ…タ……ケイ····ゾウ·····。」
「ケイゾウか。面白い名だ。では次の主はお前に決まりとする。」
「ヌ……シ·····?」
「おお、そうじゃった妾の名前をいってなかったな……妾の名は
太陽神にして太陽の巫女となるものであり、日ノ本の民の総氏神である。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます