たとえ報われなくても、人を好きになるということはなんと幸せなことか。

とても面白かったです。
男性の一人称、男性視点の小説でありながら、後半からは同じ女性同士としてヤコに感情移入してしまい、ヤコが大声で泣くシーンでは、もらい泣きです。
主人公がヤコを好きで居続けるための方法を閃いたシーンでは、谷崎潤一郎の「春琴抄」が頭をよぎりました(もちろん春琴抄とはストーリーが全然違います)。
谷崎よりもライトでグロさがなく、読みやすかったです。
また、虫本清張(松本清張)や花火(又吉直樹の火花)などの小ネタも良かったです。