024−J――未来戦隊タイムレンジャー 第46〜50話(特撮)

Case File 46「未来との断絶」

 今回はいままで裏方としてタイムレンジャーを支えてきたナビゲーターロボ、つまりタック回です。

 44話にて機能停止同然だったタックが目覚めますが、リュウヤによって全てが操られていたことにショックを受け、家出をしてしまうというのが全体の流れですが、「みんなの役に立ちたい」という欲求と自分のデータが信頼できないという現実の中で葛藤していましたし、その中で自らで決断してタイムレンジャーをサポートするなど、非常にわかりやすかったですし、その事態の裏で着々と準備を進めるギエンとドルネロの決着がどうなるかもなかなか気になるところです。



ストーリーライン

フェーズ1

・破損していたタックが目覚める

・ドルネロたちが大消滅に備えて、囚人たちを圧縮冷凍し直すがコンピューターエンジニア ゲートがそれを断る

・データをいじられていたショックでタックが事務所を家出する

・タツヤの父親がタツヤからプレゼントを受け取るが直後、シティガーディアンズが治安維持局の所属になったことを告げられる

・シティガーディアンズの異動がナオトがロンダースたちが30世紀の奴らであることを報告したことがきっかけであると知る

・タツヤがユウリに現在が危険になったら脱出しろと告げる

・シオンが始めて自分たちが現在に降り立った場所でタックを見つけ、帰ろうと告げる


第1プロットポイント

・ゲートが宇宙開発センターを襲撃し、自爆システムを作動させて金銭を要求する


フェーズ2

・タツヤたちが駆けつけ、シオンとタックが先に施設内に侵入し、内部コンピューターから自爆プログラムをキャンセルしようと試みる

・ゲートの操作ミスでカウントが省略される

・駆けつけたシティガーディアンズが突入し、タツヤたちも人質の救出を試みる

・タイムファイヤーがゲートと戦う

・タイムイエローとタイムレッドが隔壁の閉鎖を阻止して時間を稼ぐ

・シオンがタックに頼ろうとするが、自信がないといわれ、「みんなを助けたい」心情を吐露する

・シオンがタックの内部回路にリュウヤの命令で動く回路が組み込まれていたことを明かし、それでもタックだから探したと告げる

・タックが決断し、全員を救う


第2プロットポイント

・タイムファイヤーがゲートとの一騎打ちに勝利するが、ゲートがリバウンドを起こす


フェーズ3

・Vレックスが駆けつけ、ゲートと戦う

・タックが緊急システム発動を依頼するがリュウヤが拒否し、ユウリたちを連れ帰れとタックに命令する

・タイムレンジャーがボルユニットでVレックスロボを援護する

・タックがリュウヤの命令に背き、タイムレンジャーにタイムフライヤーを使えと指示し機能停止する

・タイムレンジャーが援護し、Vレックスロボがゲートを圧縮冷凍する

・シオンが機能停止したタックを見つける

・タックが再び目を覚まし、シオンがデータをバックアップしていたことが明かされる




Case File 47「ドンの最期」

 今回は敵であるドルネロが主役とも言える回。

 リュウヤ隊長の告げた2001年の大消滅の原因を探るタツヤたちトゥモローリサーチたち。同時にかつては自らが助けたギエンの始末をつけようと動き出すドルネロ。「ギエンの始末をつけたい」という欲求とかつて命をかけてまで自分を救ってくれたギエンを始末しなければならない現実がドルネロに突きつけられますし、それに付随してかつてドルネロに家族を殺され、追い続けてきたユウリの葛藤も引き出されていたので大消滅という物語のラストへと導く話の核心に迫りながらも各キャラクターの掘り下げも行われているので非常に見応えがありました。



ストーリーライン

フェーズ1

・タツヤたちが大消滅の原因を探るためにGゾードのエネルギー炉を調べることを決める

・ドルネロがギエンの始末に動き出す

・アヤセ、ドモン、シオンがシティガーディアンズ隊員に変装して施設に潜入する

・外で待機していたタツヤとユウリがナオトの行く末を心配する


第1プロットポイント

・ギエンがメカ・クライシスを作り、動き出す


フェーズ2

・ドルネロがリラの元を離れてギエンの始末に動く

・シオンたちがGゾードの破片を調べる中でナオトに見つかるが、ロンダース出現の報せに乗じて施設から逃げる

・メカ・クライシスが街で暴れ、シティガーディアンズとタイムファイヤーが出撃する

・タツヤたちがタイムレンジャーに変身し、タイムファイヤーに加勢する

・メカ・クライシスの破壊を見ていたギエンの前にドルネロが現れ、銃を突きつける

・ドルネロとギエンを見つけたタイムピンクが現場を離れ、タイムレッドもそれを追う

・タイムピンクがギエンの攻撃からドルネロを庇い、逮捕するまで死なせないと告げるがドルネロがその場を去り、ユウリとタイムレッドがそれを追う

・タイムファイヤーがメカ・クライシスにDVリフレイザーを叩き込むが、リバウンドを起こす

・タイムファイヤーがVレックスを呼び寄せ、タイムブルーたちがタイムフライヤーで援護する


第2プロットポイント

・ドルネロがギエンに致命傷を受ける


フェーズ3

・Vレックスがメカ・クライシスを破壊する

・瀕死のドルネロの前にタツヤとユウリが駆けつけ、最後の言葉を交わす

・ドルネロが息を引き取る

・リラがドルネロの死を聞く

・タツヤが必死に追ってきたドルネロの死に涙するユウリを慰める

・タックがシオンから預かったGゾードの破片がλ-2000であることを突き止める




Case File 48「未来への帰還」

 ついに最終回へと迫る大事件――「2001年の大消滅」が始まり、世界と物語が終局に向かいつつある中、タツヤがある決断を下します。前話終盤で明かされた大消滅へのλ-2000の関与。そしてギエンの暴走とギエンとVレックスが大消滅の原因である事実、そして唐突に告げられるタイムファイヤーの死亡など、次々と新たな事実や展開がなされ、その中でタツヤたちが選択を迫られる描写はスピーディーで息をもつかせませんでした。

 そしてユウリたちを未来へと送り返し、2001年に残ったタツヤがどのような行動をとるのか、ラストへの期待が高まります。



ストーリーライン

フェーズ1

・事務所に戻ったタツヤたちがGゾードの破片がλ-2000であることをタックから聞き、ロンダース囚人たちを時間飛行体へ移すよう言われる

・ギエンがネオ・クライシスを作り始める

・悪夢で目が覚めたタツヤがユウリと話をする

・眠れないドモンが森山ホナミとの会話を思う

・ナオトがタツヤの父親と会う


第1プロットポイント

・囚人たちを時間飛行体に移したタツヤたちが大消滅の原因が徐々に時空を蝕むλ-2000であることをタックから聞く


フェーズ2

・大消滅が起こり始め、タツヤたちが現場に向かう

・ギエンが巨大化したネオ・クライシスに乗り込み、ナオトたちシティガーディアンズが出動する

・ナオトがタイムファイヤーに変身し、Vレックスをネオ・クライシスと戦わせる

・現場に駆けつけたタイムレンジャーがタックの分析でギエンとVレックスに高密度のλ-2000が搭載されており、戦うほど大消滅が激しくなることを知る

・タイムレンジャーがタイムファイヤーを止めようとするが、タックがVレックスのパイロットが今日死亡することを告げる

・タツヤが時間飛行体で戦いを止めようと提案し、みんながそれに従う


第2プロットポイント

・タツヤがユウリたちを時間飛行体に閉じ込め、2001年から脱出させる


フェーズ3

・タイムファイヤーがVレックスとともにネオ・クライシスを街から引き離そうとするが、ネオ・クライシスの至近弾を受ける

・強制変身解除されたナオトがタツヤの父親の策略によってシティガーディアンズを追われる

・ナオトがゼニットに追われていた一人の少女を助けるようとして致命傷を受け、タツヤがナオトを助ける




Case File 49「千年を越えて」

 ラストまであと一話!

 30世紀へと帰還したユウリたちは自分たちが求めていたものが与えられる未来に迷い、前話で負傷したナオトと行動を共にするタツヤは未来は変えられないという現実を突きつけられます。

 ユウリたちには「タツヤの世界を守りたい」という望みともしそれを実行に移せば自分たちの望むものが提示されている今の30世紀を壊してしまうかもしれないという葛藤が見え隠れしていましたし、タツヤもいままで未来を変えられると信じていながら、それが反発しながらも認め合っていたナオトの死という明確なもので示してくるあたり、なかなかな展開でした。

 またそこに行く着くまでも、未来へ踏み出せる者と踏み出せない者という対比がタツヤとナオトに当てはめられているのがいいところだなと思いました。

そして次回で最終回。どのようなエンドマークを迎えるのか楽しみです。



ストーリーライン

フェーズ1

・30世紀に帰還したユウリたちが歴史が変わったことでユウリは両親の存命していること、アヤセはオシリス心臓病の治療法が確立されていること、ドモンの一年の出場停止になっていることをリュウヤから聞く

・リュウヤがユウリたちに修正前の歴史と20世紀の記憶の消去すると告げる

・ナオトと共に行動するタツヤがユウリたちを未来に返したこと告げ、ナオトも自分がシティガーディアンズを追われたことを明かす

・タツヤとナオトがゼニットに襲われ、共に逃げ、ナオトを緊急避難所に担ぎこむ


第1プロットポイント

・ネオ・クライシスがショートし、ギエンが一時撤退する


フェーズ2

・タツヤが「力を手に入れる道を続けるのか?」と訊ねるが、逆にナオトに

「お前は浅見の力から逃げているだけだ」と告げられるが未来を変えると告げ、避難所を出てゼニットと戦う

・ナオトの前に助けた少女が現れ、彼女のために鳥を捕まえようとするが、鳥は捕まえたもののゼニットに撃たれる

・戦いを終えたタツヤが倒れたナオトを見つける

・ナオトがタツヤにVコマンダーを託し、息を引き取る

・ナオトの死を看取ったタツヤが感情のままにゼニットと戦い、トゥモローリサーチの事務所に戻る


第2プロットポイント

・翌日ギエンが再びネオ・クライシスで街を破壊し始める


フェーズ3

・ユウリたちが記憶消去を拒否し、タツヤの元に向かうことを決意する

・Vコマンダーを託されたタツヤがVレックスと共にゼニットの軍団とネオ・クライシスと戦う




Case File 50「無限の明日へ」

 最終回。

 自分たちの都合のいい未来を捨ててまで過去の大消滅に飛び込んだユウリたちとナオトの死を突きつけられながらもただ一人戦うタツヤがついに再会します。世界を救うという大きなメインラインはもちろん押さえつつも、最後まで謎に包まれていたリュウヤの行動の真相やギエンの行き着く先など、本当にすべてをひっくるめて終わらせることができていたなと思いました。

 タツヤの歩んだ先にユウリたちのいる未来があるというやはり戦隊ものでは場違いではと思えるほどの作品ですから、子供の頃に見たのとはまったく違う感想を抱くことができる奥深い作品でした。



ストーリーライン

フェーズ1

・タイムレッドがVレックスと共にギエンとゼニット軍団と戦う

・逃走したユウリたちが警備員に追われるが、タックに助けられる

・タックの協力を取り付け、タイムジェットとクロノチェンジャーの強奪、大消滅のデータ収集を同時に進める

・データ収集をしていたアヤセがリュウヤと鉢合わせ銃を向けあう

・ユウリたちがアヤセの元へ向かう


第1プロットポイント

・アヤセがリュウヤの銃を奪おうと抵抗するが、誤ってリュウヤが撃たれる


フェーズ2

・データを収集したタックがリュウヤが本当のタイムファイヤーであったことを知る

・リュウヤがGゾードの時間移動実験で二つの歴史を目撃し、自分の死を変えるために行動していたことを明かして死亡する

・タックがユウリたちに2001年に行くよう促し、タイムジェットが時間移動を行う

・ピンチに陥ったタツヤの前にタイムジェットが現れ、ネオ・クライシスを無力化し、タツヤとユウリたちが再会する

・シオンがVレックスのλ-2000をZ-3に変換し、そのVレックスの攻撃によってギエンのλ-2000を分解する計画を提案する

・タツヤがVコマンダーをシオンに託し、ユウリたちがナオトが死んだことを知る

・ドモンが森山ホナミと再会するが、森山ホナミが会うのはこれが最後であることを悟る

・ギエンが再びネオ・クライシスで街を破壊しようとする

・タツヤたちがタイムレンジャーに変身し、ユウリたちがタイムロボでネオ・クライシスを足止めし、タイムレッドがVレックスの変換作業を行う


第2プロットポイント

・Vレックスのλ-2000がZ-3に変換される


フェーズ3

・ユウリたちがタイムロボでネオ・クライシスをVレックスの前へと押し出す

・タイムレッドがVレックスのマックスバーニングでネオ・クライシスを破壊する

・ギエンが死に、大消滅が止まる

・タツヤが30世紀に戻るアヤセたちに別れを告げる

・タツヤがユウリに好きだと告げ、別れる

・一年後のタツヤの姿が描かれる

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