みんなセカイ系の思い出は色々あると思うけど私はBOFⅤの話をするね

 私にとってはセカイ系といえばゲーム、ゲームシナリオといえばセカイ系なのだ、、、異論は認める。みんなICOとかブレスオブファイアとか好きだろ???あれもひとつのセカイ系だと思うんだよね……。もちろん私も大好きさ。


 ブレスオブファイアⅤドラゴンクオーターはファンタジー色よりもSF色が強く、ポストアポカリプス作品の雰囲気も併せ持つ作品。前作までが古典ファンタジーを色が強かったのに比べ、急激な路線転換を図ってきて古くからのファンは戸惑ったのではないだろうか。私はⅢとⅣしかやってないけど。

 地下世界に逃げ込んだ人類、遺伝子検査による能力主義、社会階層、レジスタンス、、、、みんな大好きジュナイブル小説の世界がゲームになってやってきた!!!!! 主役の女の子には翅が生えているよ。最高だろ!!!


 下層社会で虐げられる存在だった主人公が何らかの力を得て世界の核心に迫っていく、女の子を護るか世界を護るか、究極の選択が十代の少年の手に委ねられる。


 例えばコンピューターグラフィックスと実写を融合させた映画が技術面や予算、時間の制約を得て明度低めのダルトーンの世界に変貌させられるように、このころのゲーム業界もゲームハードの性能の向上に予算と時間が追い付かず、ソフト開発に制約が課せられていた。セカイ系はそんななか見出した苦肉の策だったのではないかと私は思っている。フルポリゴン、フルボイスが当たり前になっていく中で、登場人物の数は限られ、舞台は暗く狭くなる。


 しかし逆にそれが萌えるよね。私も中学生の頃小説を書いてたんだけど、やっぱ中学生の世界って狭くて、バスと電車と自転車が主な交通手段だし、なんならずっとホームタウンを走ってっから。たったひとりの友達と一緒にね。


 そんな厨二心に絶妙にフィットしたのが、この時代のゲームタイトルだったというわけ。冒頭で挙げたICO。これは主役の男の子とヒロイン、ヒロインを狙う影と女王、主人公を祭壇にささげる村人くらいしか登場人物が出てこない。そしてヒロインは終始無言である。そのせまっ苦しさが逆に萌えた。ストーリーをそぎ落とすことでグラフィックに全エネルギーを投入することができる。細部まで絶妙にコントロールされた美しい世界。たまらん。スイカ割りendみた? あれよかったよねー。


 あとメガテン。ノクターン。あれはたまらないよね。文明荒廃後の東京に生まれ落ちた一人の男。ひたすら悪魔の住処になった東京の町を探索するというね。私はフトミミに与せないことを理解した時点で急激にやる気がそがれて結局ラスボス前でずっと止まったままだよ(一回全滅して心が折れた)。仲見世が襲撃されたときの私の哀しみと言ったら……。そんな中でも一瞬だけフトミミ×カワハギの妄想で心が揺れた。あと池袋編で鬼×ぼくで妄想がはかどった。おわかりだろうか? 敵味方を超えたCPが私のツボだということだ……。筆が走ってなんという告白をしてしまったんだろう。絶望。

 しかもあのまま進めると中立endっぽくて嫌だったんだよ。中途半端だわ。

 あのさー、最初に手に入れるマガタマあるじゃん。あれが解放できなくてさー。バグだったのかなー。攻略本読んでもなんも書いてないからさー。あれが解放出来たら悪魔か天使かどっちかになれたのにな。はー。

 だいたい👼ってクソ偉そうだからムカつくよね。ぼくは悪にでもなる。なってやる。って中島みゆきを歌いながら決意してしまう。氷川の独特な禿げ方がたまらないしね。やっぱ悪魔endしかないよな。


 でも天使がハーレーに乗って暴走してる演出はよかったよね? あの世界の天使基本的に堕天してない????? ご機嫌天使シリーズはとても良かったと思います。あと歌舞伎町で黒く染まったジャアクフロスト。


 でもノクターンをセカイ系に含めていいものか揺れる。あれって黙示録の話なんだよね、たぶん。セカイ存続にかかわる審判が特定個人の行動に委ねられるという点では立派なセカイ系だろうか。とすると聖書はセカイ系のはしりだわ。すげぇな、やっぱ。世界を牛耳る宗教は歴史が違うぜ。こうやって世界中の厨二病患者をとりこにしてきたんだね。


 そんなわけで天気の子はちょっと見たいなと思いました。

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