第6話 初魔法

 自分は【クリーン】の【魔法】を先ほど習得して、早く試したい気持ちでウズウズしていたら、やっと母親が部屋から出て行ってくれた。


 さっきもそうだけど、母親はたまに自分の【魔眼】をじ~っと見つめたりする時があるのだけど、もしかしたら【魔眼】には見た目で分かる特徴でもあるのだろうか?


 もしくは【鑑定】したりすると見た目に変化が起きたりしているのかもしれないな。 例えば、目の色が変わるとか、魔法陣が出るとか。



 まあ、それは今考えても仕方ないから良いとして、早速覚えたばかりの【クリーン】を試したいと思う。


 今まで使い方が分からなかった【クリーン】のスキルも、スキル取得した事により、【クリーン】スキルの大体の使い方が頭の中に、情報がマニュアルみたいな感じで、流れて来ていた。


 先程から【クリーン】の【魔法】を発動手前までを繰り返して【魔法】について分かった事があった。


 【魔法】の使い方は。


 ①使いたい【魔法】のイメージを固めて、【魔力】を固定する。  


 ②発動したい【魔法】の対象を指定する。


 もう既に【クリーン】の【魔法】は習得してるので、ざっくりしたイメージでも【クリーン】は発動するみたいだ。



 ここで思ったのが、覚えていない【魔法】でも、イメージで【魔力】さえ固定する事が出来れば、新しい【魔法】が使えるんじゃないだろうか?


 どういう法則でスキルを取得するかは謎だけど、試してみる価値はありそうなので【クリーン】が成功したら試していこう。 


 もし自由に【魔法】を作れるなら、ラノベ等に出ていた、いろいろな試したい【魔法】が沢山ある。 もし出来るなら楽しみだな。


 ③体内にある【魔力】を【魔力操作】で手のひら等に、固定した【魔力】を集めていき、一気にイメージ固定した【魔力】を放出する。


 ここでどの位の【魔力操作】が出来るかで、【魔法】の仕上がりが変わってくると思われる。


 この世界の【魔力操作】の重要度が高いのが凄くよく分かる。


 威力調節なんかもこの段階で決まるのかもしれない。


 初めての【魔法】だから失敗したくないなと思う……。


 自分は豆腐メンタルだから、念の為に少しだけ多めの【魔力】を込めてみようと思い、前世でもなかなかやらない位に集中していた。



 ……。




 未だに赤ん坊だから精神が安定してないのか、【魔力】を集中して集めるのがとても難しい。


 日々の訓練に瞑想でも入れてみるかな?と本気で考えてもいる。


 【魔力操作】により【魔力】を手のひらに集める作業を、何回か失敗したが、やっと【クリーン】の【魔法】に必要だと思われる【魔力】が貯まってきた。


 集まった!


「あう!」

(クリーン!)


 手に集まった【魔力】が消える感じと共に、自分の身体がピカッと輝いた。


「あぅ!、あう!?。」

(うぉ!  まぶしいっ!?。)


 そして、肌の表面がもぞもぞする感じになった。


 これは母親がしてくれていた光と同じだから、【魔法】は成功したようだ! 



 遂に前世で夢にまで見た【魔法】を使うことが出来たっ!!


 幼児で【魔法】が使えるとか、もしかしたら、記憶にはないが、転生者特典みたいなので、自分は凄いのかもしれない。


 乳児期じゃなければ小躍りしそうな嬉しさだった。


 そして【魔法】が発動したけど、手に集めた【魔力】は全部は使わずに少し残ってから霧散したような感じがした。

 もしかしたら【クリーン】の【魔法】は消費する【魔力】が固定なのかもしれない。


 それから何度も飽きるまで【クリーン】の【魔法】を使い楽しんだ。


 しかし、何回【クリーン】の【魔法】を使っても【魔力】が切れたり、枯渇している感じにはならなかった。 【クリーン】は【魔力】消費が少ないのか分からないけど、【魔法】を使用した瞬間だけ体内から魔力が消える感じはあるが、呼吸と同じようにすぐ元に戻っている感じがしていた。



 こういう分からないことが多いから、早く誰かに【魔法】の基礎を学びたいなとは思う。




 さて、次は未取得でも【魔法】が使えるか試してみよう。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る