第10話 『超現代語訳幕末物語』房野史典

 今回は小説じゃないです。なんて言ったらいいんでしょう?歴史書?

 とにかく、こんがらがっていてわかりづらい幕末を超!簡単に!わかりやすく!説明してくれる本です。

 歴史好きも、ちょっと苦手だな……って人も楽しく読める本です。それに全然固くないです。すごい現代語です。坂本龍馬も西郷隆盛も高杉晋作も徳川慶喜も勝海舟も、みんな現代語しゃべってます。しかもすごいフランク。

「マジで!?」

「オッケー」

「いいよー」

「よっしゃあああああ!!」

 こんなんです。軽すぎて苦手な人もいるかもしれませんが、これくらい砕けた喋り方にしてくれると、150年くらい前の人なのにものすごい親近感が湧きます。

 それに芸人さんが書かれた本なので、ギャグもいっぱい!ところどころでクスクス笑いが止まらなくなります(笑)


 で、私の感想は「幕末って面白い!!」です。

 もともと歴史が好きなので、大体の流れは知っていたし、十分幕末のことを面白くて、勉強しがいのある時代だと思っていました。しかし、この本を読んだことで、改めて幕末という江戸時代末期の時代が、どれほどドラマチックで面白い時代かということを再確認できました。


 『事実は小説よりも奇なり』なんて言葉がありますが、まさに幕末という時代がそうなんじゃないかと思います。

 尊王佐幕勤王攘夷……国の行く末を思うがため、様々な思想、様々な信念を持つ人々が、入り乱れ、時に悲劇を、時に奇跡を生み出し、激動の時代を生き抜いた時代。幕末のどこを切り取っても、そこには数々の人間ドラマがあり、当時の人々の熱い思いが強烈に伝わってくる。


しかも、後世に名を残した幕末の偉人たちはどれもぶっ飛んだ個性の持ち主。キャラが濃い。濃すぎる。お前たちは少年漫画の主人公か、と何度読みながら思ったことか。教科書で見てきた固い表情が映された彼らの写真からは想像もできないほど、人間味溢れるエピソードがてんこ盛りです。


この本で歴史好きになる人が増えるといいな(o^^o)と思います。私も歴史好きなので、歴史が好きな人が増えると嬉しいですから!






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