転校生は天使だった

恋真 真

第1話「天使が現れた」

いつもの風景、いつもの通学路、変わらない毎日。 こんな日々から開放されたいと思っていた。

「はぁ、神様が本当にいるなら、このつまらない日常から俺を救ってください。」

つまらん願いを神様が聞いてくれることはなく、諦めていた。

すると、夜でもないのに、星のような物がキランと光った気がした。

「ん?なんだ?今光ったよな…隕石?んなわけないか。」自分の発言を鼻で笑い、学校へ向かった。

後ろから、凄い圧を感じた、勢いよく走る足音、荒い息。

「おーはよぅ!よう!涼介ー!今日もボーッとした顔してやがんな!」この、生意気な奴は、クラスメイトの花澤裕貴だ。

「うるせーよ。 お前こそ今日もびっくりするくらい髪の毛ぐしゃぐしゃじゃねぇかよ!」

裕貴は、俺の髪の毛をグシャグシャしてきた。

「やっべ!今日、日直だった!わりぃ涼介!先行くわ!」裕貴は、そう言って、ダッシュで学校へ向かった。

学校に着いて、椅子に座った俺は、窓の外をじっと見ていた。

「…すけ、…うすけ、…涼介!!」先生の声で、思いっきり呼ばれた。

「すみませーん。起きてまーす。」

「えー、今日は転校生が来てるから紹介する、入って来なさい。」

入ってきたのは、黒髪ロングの、目鼻立ちが整ってる、美人系女生徒だった。

「はじめまして、沢城涼香です、よろしくお願いします。」

この一言で、教室が拍手喝采だ。

「…えー、沢城、お前はあそこだ、あのボーッとしてるやつの隣だ、齋藤涼介の隣な。」

美人系女生徒、沢城がこっちに向かって歩いてくる、鼓動が相手に聞こえそうなくらい、ドキドキした。

「齋藤くん?よろしくね!」

ニコッと笑った顔は、まさに、天使だった。

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