ねずみ夢日記 備忘録を兼ねて

渡来みずね

第1話 転生モノらしい夢

夢の備忘録。


コンクリ製っぽいめちゃくちゃ巨大な建物。

建物内には各階フリーダムな感じでちいさなお店とかがめちゃめちゃ入ってる。

妙に踊り場の多い階段がたくさんある。九龍城塞っぽい?

ところどころ屋根のない屋上階っぽいところがあって天水槽?コンクリの池みたいなのがあって食べる淡水魚を養殖している。


屋上階っぽい陽の光がさしてるところは妙に床屋と食べ物屋が多い。テラス席がある。

モップみたいな犬。こちらを見もしないでゴロンと寝転んでいる。

床も壁もどこも打ちっぱなしのコンクリ。屋上階っぽいところのみ木造。

木も屋上っぽいところのみ。シュロの丈の低いのとか広葉樹とかがわさわさ植えてある。

真夏の空気。海の近くのような風。


下の方からどんどん上に上がっていく。


誰かと手を繋いでいる。「手を離さないで」なんども確かめるように言われる。


黒い服の若い男性。きれいな横顔。屋上階みたいなところが妙に白い陽の光で眩しいので彼の着衣ばかり見ている。毛織の黒。むかしの仕立ての服。目が落ち着く。


たくさんの階段を登る。

いろんな階層がある。大きな貴石がごろごろとおいてある店先。真っ白なマネキンが変わった服を着てたくさん並んでいる店先。観葉植物をおいた店。小鳥がたくさん籠で吊るしてある店。


一番上の階まで行く二三階は異様に明かりが落としてあって、完全に中華っぽい観光地?みたいな感じ。中華街の観光ビルの中めいている。


赤い欄間。建物の中なのに店っぽいところの前に中華屋根みたいな飾りが造り付けてある。そこら中に赤やショッキングピンクの提灯。どれも火は入っていない。

電気の通っていないネオンチューブ。見たことのない文字。


床には偽物の紙幣みたいなのが散らばっていたり、なにかのチラシが広がっていたりする。見たことのない女優さんの白黒の写真。


どこも暗いけどなんだかざわざわと人の気配はある。なぞの怖さ。

ざわめいているくせに活発という感じはしない。陰気で低い声たち。

時々陽気なこえも混ざるけれど、誰かを呼んでいたり、なにか景気のいいことを言っているということだけわかる。妙に声を張って、上っ面めいていて薄ら寒い。


何やら見つかったら危ない?らしく上着の下に匿われて歩く。


早足になりすぎたりして上着からでてしまわないよう気をつける。腕が服の上から私を抑えていて、この中にいれば安全だと頼もしさを感じている。


最上階まで上がると完全に屋上っぽいところだがどういう仕組みか、完全に砂浜になっている。海がある。砂は白く、海は異様に澄んでいる。真夏の沖縄の色。


背中を押される。ここからは一人で行くらしい。

「大丈夫、愛しているよ」

ああ、それじゃあ大丈夫なんだ、と思う。前に踏み出す。絡んでいた指が離れる。

手が暖かくも冷たくもなかったと初めて気づいて、この手を掴んだまま行ったらどうなるのだろう、と思う。思い切ってそうしてもきっと叱られないとは思うけれど、それはなんだかその人の可能性めいたものを狭める行為だと何故か判って、やらない。


何故か迷わずに海のなかに踏み込む。どうしてもそうしなければならないとわかっている。

水が頭の上まで来るまで歩く。水はうっすらと温かい。夏の海のよう。

一旦すっと沈んで回りが暗くなる。足を動かしても水にしか触れない。

急速に浮き上がる。水面に出た、と思ったらいきなりどこかの病院の天井が見える。新生児室らしい。

薄々気づいていたけど転生したかなどと思う。 わあ。




目覚めてから一体何の影響でこんな夢を、と唸ったわるいねずみ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る