第2話

 猫之助のもとに一通の封書が届く。

 不審に思いながらも猫之助は、その封書をあけた。

 すると一枚のメモがはいっていた。


  自殺を考えているあなたへ……


  私たちは、集団自殺を行おうと思います。

  参加される方は、こちらまでご一報ください。


  0000@go.to.haven



「いたずらかな?」


 猫之助は、そう思いながらも手紙を捨てることは出来なかった。

 なぜなら、自分も自殺を考えていたからだ……

 猫之助は、自然とスマホに手が伸びる。

 そして、メールを送信した。


【自殺したいです】


 猫之助は、たった一行だけそう送った。

 すると直ぐに返事が帰ってくる。


【猫之助さまへ……

 ご承諾ありがとうございます。

 私の名前は、マザーと言います。

 人数が決まり次第また連絡差し上げます】


 マザーと名乗るその人に猫之助は、不思議な気持ちがこみ上げてくる。

 魅力を感じたのだ。

 自分は、名乗っていないのに自分のことがわかった。

 もしかしたら、このマザーって人は凄い人なのかもしれない。


 死ぬのは怖い。

 だけど生きる意味がわからない。


 猫之助には、足音が聞こえていた。

 ゆっくりと近づいてくる足音が……

 死が近づいてくる。

 猫之助は、死期を感じていた。

 眠ればもう二度と目を覚まさない。

 そんな恐怖に毎日怯えていた。


 だから、死のうと思っていた。

 自らの手で終えたほうが、楽だと思ったからだ。

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